縫い包み
縫い包み--------------
河原のお肉を回収して、奥様の所に戻ります。
ノックの前に〔クリーン〕。
トントン、「ララです。」ドアを開けてもらって、
礼をしてはいります。
『ララー、小熊、可愛いよね。』
「そうですね、ふかふかのヌイグルミみたいです。」
ルビ様が『??』
奥様が『ララ、ぬいぐるみって何?』
「布で動物の形を作って中にわたを詰めて作ったお人形ですけど」
こちらにはな無いんだ~
(AIマスター熊のヌイグルミお願い。)
《承知致しました》
「こんなのです」マジックポシェットから
100cm程の茶色の熊のヌイグルミを出します。
ルビ様が恐る恐る手を伸ばし掴むと満面の笑みで
『ララ、これ貰えるのよね、私のよね!』
顔をぬいぐるみに擦り付けてもう離さない。
と言う感情を込めて、言います。
「はい、差し上げますよ。」
『最高~~~!!』
これは10年位放しませんね。マーカー付けとこ。
『ララ、、あなた、こういうの何処で仕入れてくるの?』
今日二度目のやばいです。最近離れていたせいか、不用心です。
「王都です。」『今度一緒に行きましょうね。』
白状しなさいと言う事ですね。いやです。
「はい、御供します」。
ノックです。夕食ですね。お召列車出発です。
奥様とルビ様が席にに付いた後、皆と一緒に並びます。
小声で「パトラ、どぉ?」
『問題は無いけど今日一日は色々と説明する事に成った。』
『あんた、料理長が頭抱えてたって、言ってたわよ。』ん?
ヌームの事ね。一旦仕舞いますか。
「後から行って来る。」
では、夕食後も奥様と一緒ですね。
入浴はどうされるんでしょう。
奥様はリリ姉に任せましょう。私はルビ様ですね。
部屋に入った後、
「奥様、申し訳ありません。料理長の所に行ってきます。すぐ戻ります。」
『しょうがないわね、邪魔しちゃだめよ。』
「は~い。」〔テレポート〕
厨房に飛んで、解体小屋に横に成っているヌームを収納して。
グリモに「料理長に明日持って来るって言っておいて。」
後から声をかけて奥様の部屋の前に〔テレポート〕
ノックをして「ララです。」
「中に入って礼をして、申し訳ありませんでした。」
『用事は済んだの』
「はい。」
あっ、何が有ったかおっしゃいと言う事ですね。
「さっき、ヌームを一頭、預けたんですけど、さすがに、
これからじゃ無理だと伝言がきましたので、
一旦回収しました、明日改めて預けたいと思います。」
『そうね、厨房片付けてからだと、夜中も過ぎるわね。』
ノックがして、入浴の準備が出来た様です。
念話でリリ姉に
(「奥様お願い、私はルビ様を見るわ、」)
(『分かったわ』)
奥様とリリ姉がお風呂に入って居る間にお茶道具を片付けて、
新しいお茶道具を出して、お茶の用意をして、と。
「お茶菓子が無いわ。むむむむむ。作ります。」
「ルル、ルビ様見ていて」
『分ったわ。』
厨房に行きます。
「料理チョー!、緊急事態。」
『どわわわわ!。何事だ。』
「お菓子作る。鍋と油、残ったパン頂戴」
食堂に居たメイド達がザワリとし、
全員の意識がララに向きます。
『そこにあるの使え』
「ありがと。パンの耳、硬い所をスティック状に切って。と
出来るだけ良い油、オリーブオイルのエクストラバージンが
有るでは無いですか。これを多めに掛けて炒めます。
少し色が変わればOK」
「取り出して、油を切って、砂糖をざっとかけて
シナモン砕いて混ぜればOK」
「ありがと~。残ってるの食べていいよ。」
〔テレポート〕ララが言った後、みんなが御菓子に群がります。
「なんだこれ、馬鹿馬鹿しい程旨いな。」一瞬で無くなりました。
部屋に入って、お茶の準備をしていると、奥様が帰って来ました。
『あら、ずいぶんいい匂いがするわ。』
「お茶菓子が切れていたので、急いで作ってきました。」
『今日、何度目のびっくりかしら。』
「宜しければお召し上がりください。」
「ルビ様ー、お風呂行きましょう~。」
ルビ様はすでにお口もごもご。
お菓子をほおばってます。リス顔です。
「では、奥様、おやすみなさいませ。」
このままルビ様の部屋に言って自室に帰りますのご挨拶です。
『ええ、ご苦労様、おやすみなさい。』
久しぶりのルビ様とのお風呂です。
「ルビ様、泡ぐるぐるの洗濯機です。それ~~。」
『きゃ~~~。たのしぃ~~~。』
「次は髪~!」シャンプーの泡で包み、波立たせます。
水で流してトリートメント。
サッと流してタオルでくるんで頭の上でお団子、
布ヒモで結んで押しまい。
最期は湯船に浸かって水鉄砲。ピッピッピッピッ。
『降参、降参、あったまった。上がる~。』
体の水を切って、バスタオルでくるみます。お着換えしておしまい。
「さぁ、早くお部屋に行って髪を乾かしましょう。」
『ララ、クマ何処?』
「はいはい、今クリーニングします。
〔クリーン〕。はい、どうぞ。」
これで夜も寂しくないでしょう。
お部屋に帰って、髪を乾かし、
まとめて、ナイトキャップに仕舞います。
「ラビ様。このヌイグルミの熊に名前を付けて上げて下さい。」
『ララ、この子男の子?女の子?』
「今は何方でもありません。
性別も名前もルビ様が付けた時に決まります。」
「さぁ、この子に命を吹き込んでください。」
『うん、この子はレミ。4歳の女の子よ。』
そう言ったとたん、クマが輝き、目に光がともりました。
ポンと床に降り、右手を胸に当てお辞儀をします。
次話:レミ




