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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
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店舗

店舗---------------


さてと、お昼も中ほどを回りましたから食堂は落着きましたかね。

「とーちゃん、ご飯!」

<おうょ、って。ほんとに娘が帰って来たかと思った。何食うんだ。>


「一番うまいもの」

<馬鹿野郎、うちのは全部旨いわ!>


「あっれぇ~~。この前クマの右手の平は、

 蜂蜜舐めてるから一番うまいって言ってたじゃん」

<おぅ、じゃあ舐めてみな。>右手を出しました。


「負けた、どんなにきれいでも、それを舐めようとは思わないわ。」

 食堂中が笑いに包まれました。

 吹き出すほどじゃなかったので、熊かあさんは黙っていました。


「定食一つお願い。」<はいよ>

<あんた、定食一つ><おうょ>


「んぐんぐ、やっぱりここのご飯美味しいねぇ。

お屋敷の料理と変わんないよ。」

<サンダースとは一緒の所で修行したからな。>


「そのお店、何処に有るの?」<王都だ>

「お店の名前は?今度行ってみる。」


<もうない、親父が病気で死んで店畳んだらしい。>

「もったいな~~。」

<俺とサンダースが居るから味は継いでいるさ。>


<さて、お客も切れたし、行ってみるかい、>

「おっかさん、お願いしまーす。」

<大家は家とおんなじさ、>


「隣なら、忙しい時手伝えるし、

 一食、食べさせてもらえば、助かるからね。」

「何か有っても逃げ込めるし。」


<女所帯だからねぇ>

「ところで、かあちゃんの子供たちは何処に居るの?

 家族が多いと話は聞いたけど。」


<私ら夫婦は此処で寝泊まりしてるけど、

 子供は少し離れて所に住んでるよ、みんなもう大きいからね。

 爺さん婆さんがご飯作ってるよ。職人や冒険者、お針子も居るね。>


「お針子沢山居るの?。」

<2~3人だと思ったな、>


「今度仕事頼むかも。」

<そうしてくれると助かるよ。>


「すぐには無理だけど、出来るだけ早く準備するよ」

<期待して待っているよ。と言っている間に着いたね。>

<旦那、居るかい?>


<なんだい、熊食堂の母ちゃんじゃないか。どうしたい。>

<うちの隣、空いてたよね、この娘が借りたいってさ。>

<どこのメイドさんだい?>


「領主さまのお屋敷に居ります。」

<領主さまの保証なら問題無いね。>


「いえ、今回の事はご主人様は関係ありません。」

<家を借りるには保証人が居るんだよ。>


<あんたがやるのかい?>

熊食堂のかあさんは両手を広げて手の平を上に向け肩をすくめます。

知らないと言う事ですね。



<それじゃあ、貸せないよ。>

「家賃なら前払い出来ますが、」


<家賃だけでは無いのだよ、

 借家人がトラブルを起こした時の為さ。>


「判りました。私が借家人で、

 保証人はジミーの奥さんに成ってもらいましょう。」


<ん?ジミーの奥さんと言うと、熊食堂に居る親子かい?>

「そうです、土地も家も有りますし、大人です。」


「そこの店舗で古着屋をやってもらう予定ですから。如何ですか?」

<ふむ、それじゃあ、問題無いだろう。>


「解約は何年ですか?契約更新の時は手数料いりますか?

 家賃は一年分前払いしますけど。」

<賢いメイドさんだね、さすが領主さまのメイドだけは有るね。>


<細かい事は、この書類を見ておくれ、

 了解したらサイン、保証人のサインもしておくれ。>

ざっと読んでいきますが、「保証制度は無いのですか?」


<保証制度とは何かな?>

「例えば、犯罪に巻き込まれたり、失火してしまった場合。

 つまり、放火されたり、強盗に遭って壊されたり、


 誤って火を出したりした場合、毎月家賃に上乗せして払う事で、

 大家さんが肩代わりしてくれる制度です。」


<面白い事考えるねぇ。色々と、条件を考えなければ成らないし、

 私が損をしない様にしなければ成らないから、

 今すぐには無理だね、でも考えておくよ。>


「はい、お願いします。これは、沢山の人が入る程、掛け金が安く、

 補償も大きく出来ます。ご検討下さい。」


「では、これに保証人のサインをして、ここにお持ちすれば良いですか?」

<ああ、書類を持って来た時に鍵を渡すよ。>


「はい、すぐに持って来まーす。」

モリエールのサインをもらって、鍵を受け取り、みんなで貸家に入ります。


(AIマスター、商品台10個とトルソー標準体型大人男女5体ずつ、

 子供年齢別4体ずつお願い。《承知致しました。》)


商品台と棚|(AIマスター、気をきかせてくれました。)、

トルソーを出します。次に衣類を男女、大人子供に分けて取り出し、

生地、裁縫道具、雑貨類も出します。


みんな、目を丸くしています。

「みんな、忙しいよ。この商品を見やすい様に並べないと、

お客さんが引っ張り出して、すぐにぐちゃぐちゃに成るからね。」


「値段も決めなきゃ成らないし。

 手直しは裾上げ位にしておいた方がいいよ。」


「お店のお店の名前は何にしよう。」

「みんなでお店の名前考えておいてね。」

「二階は住居、結構広いね。一部物置にした方がいいかな。」


「頑張って自分たちのお店にするんだよ。

 私は出かけるけど、後から様子を見に来るね。」


次話:ロバートと打ち合わせ

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