旦那様に報告
旦那様に報告------------
まずは、ご主人様にご報告しなければ。盛りだくさんです。
何処まで話しましょうか。
お屋敷の執務室の前です。ノックをして「ララです。」
『入りなさい。』「失礼いたします。」
礼をして。「ご主人様、只今王都から戻りました。」
『ご苦労様、その様子だと、解決したと言うことかな?』
「はい、間に合いました。執事長様が襲われている所に飛び込み、
全員を行動不能にし、一部を除き、王都の警備隊に引き渡しました。」
『一部と言うのは?』
「はい、おどされ、人質を取られて強制的に参加させられた者たちです。
この者たちは、執事長殺害の後、犯人として殺される予定だったようです。」
「この者たちは、王都のロバートに預け、
素行に問題無ければ、使用人として使うそうです。」
「また、この事に関連して、オクタの街のやくざ集団、
サラマンダーが関与している事が判りましたので、
ギルド長を通じて、組織を殲滅致しました。」
「一つだけ、ご主人様にお伝えしたい事が有ります。」
『ふむ、何かな』
「今回の襲撃の首謀者テインは、貴族と通じているという話を耳にしました。
証拠も何も無いので、そのまま警備隊に渡しましたが、
刑罰を受けずに、その貴族の手足に成っている可能性が有ります。
同じく、サラマンダーの頭目と幹部のバレンとミナも
刑罰を受けていない可能性が有ります。
此方が、三人の似顔絵です。」
(AIマスター、似顔絵有難う。)
『う~む、分かった、覚えておこう。』
「以上が事の顛末でございますが、今回の仕事の中で、
馬を一頭眷属に致しました所、乗せた者と共にテレポートが
出来る事が判明いたしました。
ただ、男性を乗せるのを極度に嫌います。
奥様とルビ様の緊急避難用とさせて頂いて宜しいでしょうか。
この子は雌です。」
ご主人様が脱力して天井を見ております。
『相変わらず、とんでも無い事をさらっと行う娘だね。
いいよ、馴らす為にナナとルビを乗せて散歩にでも行くと良いだろう。』
「有難うございます。」
と、話し終わった所で、『旦那様、お食事の用意が整いました。』
「それでは、私は失礼いたします。」
『うむ、ご苦労だったな。有難う』
「もったいないお言葉です。」
礼を言い、退室。食堂に向います。
食堂で。みんなにびっくりされましたが、パトラの横に並ぶと、
何事もなく終わったと言う事が、分かった様です。
奥様は、にこりと微笑んで、目がきらりと光りました。
判ってますよ、この後、状況説明ですね。
次話:奥様に報告




