長い夜
長い夜-------------
《マスター23時です。》
うっ。一瞬の出来事でしたね。
「ポーション飲んで出発です。」
サンチェス達の所に飛びます。〔テレポート〕
「サンチェス、オーク汁出すけど、みんな器とか持ってるの?」
『普通、こういう時の食事は干し肉だけなんで、
コップぐらいしかありません。』
「しょうが無いわね。」
マジックポシェットから木のお椀10個、フォーク10本出します。
「あー、皆ケガ直してなかったね。〔Hightヒール〕と〔マーカー〕」
「皆、逃げても無駄だからね。
私が全員に(マーカー)付けたから何処に逃げても判るからね。」
「逃げたら、手足の関節潰して人の居ない所に放置するからね。
そうなると、時間をかけて死んでいくか、動物の餌に成るかの何方かだね。」
「みんな、お椀とフォーク持って並んで、オーク汁ドン。」
アツアツのオーク汁が出ました。」
「サンチェス、このレーゲルでお椀によそって。
かき回さないと、汁ばかりで実が入らないからね。」
ジミーも並んで。大丈夫、沢山あるからお代わりOKだよ。」
「ジミー、馬にお水と飼葉上げたよね。」ジミーからOKのサインです。
「お水、此処に有るから、飲んでね。出したばかりだから、綺麗だよ。」
(AIマスター、朝まで起きないお薬入りのお酒ある?
《お薬は入ってませんが、いくら飲んでも二日酔いに成らず、
少しでも飲めば朝まで起きないお酒ならあります。》)
一樽頂戴。普通のお酒も中瓶で2つお願い。
少し離れて。「サンチェス、みんな、お酒飲む?」
<聞く方が野暮ですぜ、>「一樽持ってるの。」<ゴクリ>
「このお酒は、いくら飲んでも二日酔いに成らないけど、
ちょっとでも飲むと、朝まで起きないの、
効き出すのは一時間後くらい、見張りの貴方は飲めないわね。」
「どうする?」
<ひでぇ、ひでぇょ。>
「可哀そうだからこれ上げる。普通のお酒、飲みすぎないでね。
明日の事、忘れたら、あんたとはお別れよ。」
<ゴクリ>このゴクリはさっきとは違う生唾ですね。
「みんなコップ持ってる?持って居ない人は?三つ必要ね。はい、これ上げる。
明日は王都、これが最後に成るかもしれないから、お酒あげるね」
薪を四角に組んで、樽を載せます。
「飲みすぎないようにね。」
「サンチェス、お願いね。」
「ジミー、来て。」少し離れてジミーを呼びます。
「ジミー、お酒飲むの?」
<嫌いじゃないです>
「と言う事は好きなのね。」ジミーが首を縦に振ります。
「その樽のお酒は朝まで起きないお酒、
貴方にはサンチェス、と同じ、此方を上げる。」
「飲みすぎないでね」
「サンチェス、私はサラマンダーに行って、
明日の下準備をしてきます。後はお願いね。」
〔テレポート〕
残った盗賊たちは、最初は用心ていた物の、
旨いし、問題無いとわかってからは、
樽が空に成るのもあまり時間が掛かりませんでした。
サンチェス、は口をへの字に曲げて座ってます。
飲まなかった様です。--------------
次話:サラマンダーの仕込み




