サンチェス
サンチェス--------------
「おや、ではお名前と、事情を話してください。」
<俺の名はサンチェス、冒険者だ、酒場で一人で飲んでたら、
いい女が寄って来て、意気投合して、
河岸を変えて飲みなおそうと言う事に成ってな。」
「女の知っている酒場とかに入って飲みだした後の記憶がねぇ。
気が付いたらベットの横に女が寝てらぁ。
やられたと思ったが、もう遅い。
強面のお兄さんが出て来て、証文ちらつかせやがる、
御大層に俺のサイン入りだ。
今度の仕事の協力してくれれば、帳消しってな。>
「なにか、同情余地は有るのかなぁ。自業自得の様な気がするなぁ。」
<勘弁してくれ、俺は真っ当な冒険者だ。
しかも強盗には加担してねぇ、事情を知らず付いてきただけだ。んん?
あんた一人でオーク狩って、俺たち治療してくれたメイドさんじゃねえか?>
<すまねぇ、また迷惑かけちまった様だ、面目ねぇ。
一度は助けてもらった命だ、あんたに預ける、好きにしてくれ。>
「けっこう好きですよこういう お馬鹿さん」
<え?何か言いました?>
(AIマスター隷属の腕輪もう一つ送って。《承知致しました》)
「いいわ、犯罪奴隷にはしない、その代わり、これ、はめて。
これは隷属の腕輪、私の事を裏切ったら。
まぁ、生きては行けないでしょうね。」
「特に拘束はしないわ、今まで通り生きていればいいわ、
但し、悪事に手を染めたら許さない。
私から指示が有った時は最優先で協力してもらう。」
「いいですね。」<分かった、はめてくれ。>「自分ではめなさい。」
「その子に乗って来て。〔テレポート〕」ロバート達は出立した様ね。
(「フランクとトリオ来て。」)飛んできて、荷馬車の御者台に止まりました。
(『ご主人様、何でしょうか。』)
(「これを付けてみて。」)
(『どうやってつけましょう。??』)
(「翼の先か、足でちょっと触れて、付けるとか、
装着とか念じて、魔力を少し流して。」)
(『『装着』』)(『『おおっ、これは、遠くが見えます。』』)
夢中に成ってあっちこっち見てます
(「これはね、・・・話を聞く!!」)
喝が入りました。二羽は気をつけ です。
(「これは暗視メガネですが望遠にもなり、自動光量調節も付いてます。
つまり、夜も昼も良く見えてまぶしくなく、遠くも見えるメガネです」)
(「試しに使ってみて、但し、視野が少し狭く成ります。
後望遠を使いすぎると遠近感が狂い、危険ですから注する事。」)
(「分かった?」)
(『『はいマスター』』)
(「まったく、カラスはこういう所調子良いよなぁ。」)
「サンチェスが来たので、そろそろ行きますか。」
「サンチェスその馬、私が乗るから、あんた適当な馬選びなさい。」
<へい、この馬にします。>
「じゃあ、出発」
(『姉さん、姉さん、』)
ん?これはカポネ?姉さんですか・・・。
(「どうしたの、」)
(『指定の家に行きましたが、誰も居ません。
テーブルに食い物が出しっぱなしですから、かどわかしですね。』)
(「ありがとう、助かったわ。巣に戻っていいわよ。」)
馬をサンチェスに寄せて、サンチェス、貴方今回の仕事のボス知ってる?
<今日の仕事の頭は知らねえが>一人の男を指さして、
<あいつは、街の裏稼業をやっている奴だ。今まで立ち回りが上手く、
しっぽを出さねえんで、 捕まえられなかった奴だ。>
「あいつの名前は?それからそいつらの事務所、
出入りしている所、知ってる?」
「それから、バレンと言う名前も知ってる?」
<何であんたがその名前を?。>
<あいつはテイン、サラマンダーの外側と言うか、
今回みたいな強盗みたいな荒事を受け持っている。
サラマンダーてのはあいつらが勝手に自分達をそういっているだけだが。>
<バレンは内側、賭博、博打、詐欺、誑し込み。などが担当だな。>
<総元締めは俺も知らない。>
「サラマンダーの場所を知りたい。
ジミーの家族が、攫われて、売られるらしい。
本当なら、サラマンダーを潰す。」
<サラマンダーの根城は街の北の出入り口のそばだ。
火トカゲの看板が上がっているから、行けばすぐわかる。>
「ジミーは妻子を借金の方にしたのかな?」
手綱をサンチェスに預け、ジミーの所に飛びます。〔テレポート〕
ジミーはびっくり、「寝てた?」<寝れませんよ。>
「ごめん、所でジミー、借金の方に妻子売りますって
証文書いたの?、サインしたの?」
<してません、書いてません。いくら私が馬鹿でもそこまで落ちてはいません。>
「本当だね、あんたの家族がサラマンダーの事務所に監禁されているらしい」、
「此れから、違法監禁で、あいつら縛るけど。もし、
証文に売るとの文言が有るとこっちが不味い事に成る。」
「本当に大丈夫だね、」<サインした証文は確認してます。>
「駄目押しが欲しいなぁ、あいつら証文何処に隠しているんだろう」
<この前、証文出してきたときは、事務所の机の後ろの大きな金庫でした。>
「どれ位の大きさ?」
<横はこれ位、>「1m位か」
<縦は俺の肩位>「150cmだな。」
「色は?」<黒です>
「だけど、違法賭博の証文なら証拠には成らないし、
かどわかしは元々犯罪だし。」
「大丈夫、貴方の家族は私が必ず助けるからね。」
それだけ言うと馬に戻ります。
次話:ロシナンテ




