サラリーマン専用車両にJKがいるよ!?
いっけなーい!終電終電!ふー。間に合ったぁ!最近痴漢が多いからサラリーマン専用車両にのーろう♪あれ?
「……ニヤニヤ」
やだ。なんでサラリーマン専用車両にJKが座ってるのぉ?
「……ひっ!」
ギラギラした目で私を見つめてる。ちょっとぉ。パンツ見えてるわよ?違うわ。この人私に見せつけるのよ!
「うーん。55才。161センチ84キロってとこかな~?」
JKは私の身長体重年齢をズバリ言い当てて見せた。なんで分かるのよぉ?無視無視!目をあわせないで扉際で景色でも見てましょ。
なに?なによあなたたち!?私は複数のJKに囲まれていた。真後ろにはさっきのJK。
「ふー。ふー」
お尻。触られてる!?誰か助けて!JK達が壁になってるから誰も私が痴漢されてるのに気がついてくれない!ダメ!そこはイボ痔!痛い!
「前も触っちゃおっかなぁ?」
前!?誰か……誰か助けてー!
「おい!貴様ら痴漢をしているな!?止めないか!」
「……ちっ!何もしてねーよ!」
JK達は慌てて他の車両に逃げていた。私を助けてくれたのはランドセルを背負ったJSだった。
「ありがとうございます!」
「いいのさ。隣の車両から見ていたが助けに行くのが遅れてすまない。確信があるまでサラリーマン専用車両には入れなかったからね。というわけで失礼。私は普通車両に戻るよ」
「本当に!本当にありがとうございました!」
カッコいいなぁ。あんなJSもいるんだ。おっとっと。降りる駅だ。うーん。トイレに行きたい。歳だから頻尿なんだよね。トイレトイレっと。
「じゃじゃじゃーん♪」
「きゃあああ!」
男子トイレにJK?さっきのJSまでいる!?何で!?
「助かった。カッコいいなんて思ったんじゃないのぉ?騙されたねぇ?」
「酷いわ!」
こいつらグルだったんだ。もう終わりよ。JKなんて大嫌い!みんなみーんな私の事を性的な目で見てる!私の中身なんて見てくれないんだ!
「清掃中の看板を出して置いたから誰も入ってこないよ?」
ハンカチで口を塞がれ、JKの手が私のスーツのチャックに伸びてくる。もう本当に……ダメなのね?
仕方ないので私はパワーでねじ伏せた。
JK達は抵抗してきたが大人の男の腕力には勝てない。私は1人1人丁寧に頸動脈を締め上げて気絶させた。
ああ疲れた。さて帰ろう。トイレから出ると同期の栗木がいた。そうかこいつもこの駅だったな。
「やあ。角さん。奥さんの調子はどうだい?」
「ハッハッハッ!」
「ウグッ!」
私は栗木に笑いながら近付いて思い切り顔面に平手を食らわしてやった。
「妻の話はするな!」