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最終家畜教師  作者: 砂糖 潮
1/2

しがない美術教師の毎日。


キーンコーンカーンコーン


ああ、またチャイムが鳴った。

50分ごとになる小気味よい音を、これまで何回聞いてきたのだろうか。


私は美術準備室でぬるくなったジャスミン茶を飲み干した。

ザワザワと教室を移動して来る声が聞こえる。

「失礼しまーす!」

「誰もいねーじゃん!」

えーと、次のクラスは、あ〜1の3か。

ということはこの声は優等生の山田壱成とお調子者の市沢勇気か。


「はーい。ここにいるよー。」

美術準備室の奥から返事をする私の声にうお、びびった!と市沢が無駄に叫ぶ。

「先生、作品配りますか?」

田中が聞いてくる。田中は毎回一番最初に移動してくる。そして、作品を配る。

田中はたぶんこの役割にある種の生きがいを感じている。

市沢は手持ち無沙汰になったのか、田中に頭が上がらないのか、田中から手渡された作品をブチブチ言いながら配る。


そうこうしてるうちに、1の3の生徒たちがやってきた。カラカラした笑い声を携えながら、美術室に入ってくる。


さて、授業を始めよう。



私は都内の公立中学校で美術教師をしている。ちょうど最近開拓されたようなニュータウンが多く学区に存在して、育ちの良い

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