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6 ザックさんと知り合いました。

ブックマークして下さった方、評価して下さった方、ありがとう御座います。

とっても嬉しいです。


俺は今、芸能人のザックの家に来た。

俳優で、ミュージシャンでもあるザックは現在の日本で知らぬ人はい無いくらいの有名人だ。

そしてザックはサンダーシャックのアストリア王国で爵位を得た(購入)らしい。


ところで、どうしてここに居るかというと、

今から30分前、俺は近藤さんに電話で叩き起こされた。


「松原さん、おはよう御座います。近藤です。起きて下さい。」


「…はい。近藤さん、おはよう御座います…。」


「起きてますか? 今からザックさんのお宅へ行って下さい。」


「えっ? あのザックさんですか?」


「そうです。なんか昨日ブライアンさんとの対談で、冒険者としてフィールドに行くなら気をつけるように言われたそうで、是非松原さんに助けて欲しいそうです。

ザックさんは既にゲートの招待状を送ったそうですのでお願い致します。」


「今からですか?」


「はい。今すぐにお願いします。ザックさんは大切なお客様なんです。」


「わかりました… 。」


とっ、いうことで、俺は今ザック邸のゲートに到着した。


俺の屋敷も凄いと思ったが、この屋敷は金やクリスタルでキラキラ輝いて、それはベルサイユ宮殿も真っ青な豪華さだ。 っと言っても俺はベルサイユ宮殿には行った事はないのだけれど。。。


セバスチャンさんの従兄弟のような老紳士がにこやかに話しかけてきた。


「お待ちしておりました。どうぞこちらへ。」


「ザック様 シルバー様がおみえです。」


執事さんが部屋のドアを開ける。


「初めましてザックさん、私は松原健司と申します。」


俺は挨拶をして顔をあげると、


部屋の奥の方で、でっかい皮張りの赤と黒の椅子に足を組んで座っているザックさんがこっちに向いて微笑んだ。


ぞーーーーーっ 


なんだこの威圧感

もし本物の魔王がここに居ても、どちらが本物の魔王か迷ってしまうレベル。

俺は一瞬ホラゲに迷い込んだかと思った…


「やぁ シルバー ヨロシク!」


松原では無くてシルバーでいくのね、了解。


「昨日ブライアンと話したらフィールド行くならシルバーに来てもらった方がいいと助言を貰ったんだ。一緒に来てくれるかい?」


「あっ、はい。」


「僕ね、動画配信してるから、VRがオープンしたらカメラマン入れて撮影するつもりなのよ。だから下見も兼ねてね。」


「なるほど、承知しました。」


「じゃあ冒険者ギルド行こうか。 セバスチャン馬車を用意してくれ。」


えっセバスチャン! やっぱり執事はセバスチャンなんですね。


「あの ザックさん、馬車だと目立つので馬がいいと思います。馬だとしまえますし。それから乗馬は出来なくても大丈夫です。」


という事で俺達は馬で冒険者ギルドに行く事にした。


俺は前回と同じ白馬、そしてザックさんはピカピカでテッカテカの毛並みの豪華な真っ黒な馬をチョイスした。


こっ、これは馬車よりも目立つのでは…


でもザックさんはたいそう気に入った様子で、

「これ良くない? セバスチャン姿見持って来て。」


ザックさんは鏡でいろんな角度から入念に馬に乗った自分をチェックする。


とりあえず納得したのか俺達は冒険者ギルドに出発する事にした。


「マップ開いて、行き先入力して〜、それから〜21分の一番近道を選択っと。 では行ってきます。」



途中 ザックさんから肉屋のアッツアツのコロッケを買ってくるように頼まれた。


「そう これこれ、これ最高なんだよ。耐久力も上がるしね。」


そう言いながらザックさんは嬉しそうに俺の分のコロッケまで食べた。


「…」


冒険者ギルドに着いて、俺達はザックさんのこの国での登録を済ませ、これから昨日と同じようにモンスター駆除のオーダーが出ている南東フィールドへ向かう。


南東フィールドは殆どが雑魚なので俺は適当な装備をして、ザックさんを振り返るとガチフル装備のザックさんがいた。

超かっこいい真っ黒な甲冑に…長い杖…?


死神が持ってそうなカマとか、大剣とか物理的ダメージで闘いそうなイメージだが…?


「俺は魔術士だ。」


「おーー魔術士だったんですね。」


「シルバー行くぞ!」


「はい。」


冒険者ゲートで南東フィールドに到着すると、早速ジュライバグが飛んで来た。


ザックさんの 詠唱(スペル)でアイスブラストを連打しジュライバグはカチコチに固まり、地面に落ちて砕けた。

「ガッシャン」

その音はガラスを地面に叩きつけた音のようだ。



すると直ぐ、ザックさんの後ろにイービルダーキーが突っ込んできた。 


「うぉ、クッソ!」


すっかり油断していたのか、甲冑を着ていたので動きにくかったのか、肩に当たり少しダメージを受けたがHP(エネルギー) は未だ半分以上は残っている。


「おりゃーくたばれ!」

ザックさんはムカついたのかファイアーブラストの詠唱(スペル)でイービルダーキーを焼き尽くす。灰すらもどこかへ消えていった。


俺はザックさんに回復魔法の詠唱(スペル)をかける。

全回復したのを確認して、顔を上げると ジュライバグがいた。

「おっと。」急いで剣で叩き切る。


このフィールドにいるモンスターは結構攻撃性が高く、不意をついて襲ってくる。


少し移動するとザックさんが何か見つけたようで俺に来いよと言っている。


見ると巨大な青くておちょぼ口、半透明でまんまるの生き物がいた。


「おちょぼ口で可愛くないか このスライム。」


「危ないです。離れて下さい!ザックさん。」


「えっ?」


すると青いスライムは回転して尾ビレでザックさんを「バッシン」と叩き飛ばした。


「ギャアーーーーー!」


ザックさんは弧を描いて飛んでいく。


そいつは悪いスライムじゃ無いが、悪いおたまじゃくしだった。


ブルーポリヴォグ

よく見ると小さな足も生えて来ている。

俺の全身に鳥肌が立った。


「うっ気持ち悪い。」


ブルーポリヴォグが尾をこちらへ向けた時、逆に周り「おりゃーーーー!」っと、真空付与をかけて頭から横に剣を入れる。

すると二枚おろしの身体が地面に転がった。

 

俺は急いでその場を離れてザックさんを探した。


「ザックさん どこですか?」


あっ黒いの発見。

ザックさんはブルーポリウォグの一打で地面に叩きつけられてHP(エネルギー)を殆ど消費している。


俺は回復魔法(ヒーリング)詠唱(スペル)をかけた。


「シルバーに来て貰って良かった。それにしても尾がついたスライムとは珍しい。きっとユニークモンスターだろ?」


「ザックさん、あれはただの青いおたまじゃくしみたいです。親はあのカエルじゃないですかね?」


前方に青く半透明なカエル達がジュライバグを捕食している。


うっ…気持ち悪りぃ〜。


ザックさんは立ち上がって両手を掲げて詠唱(スペル)を始めた。イフリートでも召喚したかのように瞬く間に草原が火の海。


「ザックさん、凄いですねこれ。でも見つかったら不味かったりしますかね? 山火事の放火的な… 」


「これは伯爵になった時にサンダーシャックからプレセントされたスキルだ。見つかっても大丈夫だ、ほっとけ。」


ザックさんは気が済んだのか、

「シルバー、ラーメンでも食いにいくか。」

と冒険者ゲートに向けて歩き出した。


きっとMP(マジックパワー)使い切っちゃったんですね。





お読み頂き誠にありが難き幸せで御座います。

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