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19 無人島1

少しなおしました。読んで頂ければ嬉しいです。

今回は近くVRバーチャルリアリティゲームからVLSバーチャルリビングサービスも対応になるファニー社の無人島生活ゲーム『ザ、無人島だよ!」

にザックさん、ブライアンさん、そして俺が行く事になった。


そうネットクリックの番組のためだ。


狩をしたり、寝場所を作ったりして経験値を上げていくサバイバルゲームで、経験値や参加人数によって行く無人島が決まり、クリアーする難度も上がって行く。


早朝に俺はこのゲームの入場エリアでザックさんとブライアンさんと待ち合わせて、ネットクリックのスタッフに画像のトランスミッターを取り付けて貰う。


カメラワークはリモートで行われるので、同行は無く、無人島へは俺達3人だけだ。

そしてゲーム会社がサンダーシャックでは無いので、今回は近藤さんは同行しない。


無人島へのチェックインを済ませると、行く島が決まった。

俺達の行く島は『タラバゴスアイランド』


何処からともなくにこにこしたお兄さんが現れた。


「こんにちは! ザ、無人島だよ!へようこそ。今日君達の行くタラバゴスアイランドは大きなワニが住んでいる島だよ。そして他にも色々な動物が暮らしている。君達はそこで狩をしたり、探検する事になるんだ。まずは武器を選ぼう。武器は1人につき1つの武器が選べるよ。」


早朝からテーマパークに有りがちなハイテンションな声で説明してくれた。


ザックさんは「この大きなサーベルにする。」

と、海賊が持ってそうな剣を持った。

「じゃあ私は斧にする。」とブライアンさんは斧を手に持った。

俺は弓矢にした。俺は弓道部だったので現実世界に弓は持ち慣れていたからだ。


「武器が決まったところで、次は道具だよ。

道具も同じように1人に1つ。」


ザックさんがライターを選ぶとブライアンさんは「サバイバルなのにライターなんて邪道だろ。」と言うが、

「時間の無駄。」とザックさんは譲らなかった。

ブライアンさんは縄を選んだ。

俺は悩んだ末にナイフにした。魚を切ったり、肉を切ったりするにも便利そうだ。


「じゃあ皆これに着替えて。そして今着てる服は後ろのロッカーに入れてね。」

俺達は葉っぱの腰ミノを渡された。


「え!!」


「大丈夫、これは特殊加工をしているので、大事なモノは見えないよ。」

とお兄さんは言う。


確かにどんなに動いても葉っぱの腰ミノがずれる事は無かった。


ネットクリックでは安全のためにモザイク処理するのだろうか?


武器と道具以外に持って行けるものは何も無い。


「それから島のあちこちには昔ここに住んでた人達が残した物や知恵の教えなどが有るから気を付けて探してみてね。今回のレベルクリアーは目の前の情報の通りです。」


目の前にはレベルクリアーに必要な経験値のリストが映し出された。


海の動物: 30

陸の動物: 20

体験ポイント:50

トータル:経験値: 100


グループ平均レベル 1

パーティーの人数 3 名


『現在のステータス初期設定、レベル1、スケール無し』


「こちらのゲートからどうぞ。皆タラバゴスアイランドで元気に生き延びてね。じゃあね バイバイ。」

お兄さんは満面の笑みで俺達を見送った。


ゲートから俺達は椰子の木の有る砂浜に出た。




眩しいほどの青空だ。


タラバゴスアイランド海はセントプルメリアアイランドにも引けを取らない位透明度が高い。


砂浜に板を見つけた。

『海に潜ってみよう。』と書いてある。


取り敢えず俺達は荷物を浜に置いて海に潜ってみる事にした。


海に潜ると、苦しくは無いが一定の時間に身体が浮上する事が分かった。

すると経験値が上がった。


『経験値が変更しました。体験ポイント5を取得しました。』


「おーー、経験値が上がった。次どうしましょうかね。」

俺が海から顔を出して皆に聞くと。


「ここは砂場だから、岩場か珊瑚の多いところに行った方が貝や魚が取れそうだ。」とザックさんが言う。

「それより寝る場所を探すのが先じゃない?」とブライアンさんが言う。

「じゃあザックさん、ブライアンさん、取り敢えず海から上がりますか。」


俺達は海から上がって、荷物をもって椰子の木が生えているビーチの奥のジャングルに入る。

ブライアンさんは斧で、ザックさんはサーベルで、そして俺はナイフで、道を切り拓きながら進んで行く。


バナナを見つけたり、マンゴを見つけたり、かなり順調で、俺はバナナの大きなフサを背負い。ブライアンさんとザックさんはマンゴを抱えて移動する。


目の前に川が見えた。


ここら辺は木が沢山有って、雨風をしのぐには最適な場所だ。

「寝るところは川の側にするか? それとも海の側にするか?」ブライアンさんが聞く。

「雨や風も防ぎやすそうだし、真水も有るから川かな?」とザックさんが言う。

俺も同意する。

「じゃあ川に決まりだ。」


俺達は当たりを見回すように振り返ると、木に板が打ち付けられており、

『ワニ注意』

と書いてあった。


「…やっぱり海だわ。」とザックさんが言う。

ブライアンさんと俺も頷く。


俺達はビーチに戻る事にした。

丁度ビーチと森の境に岩が隣り合わせで有るので、それを利用して寝場所を作る事にする。

柱用の木を切って骨組みを作リ、縄で縛る。屋根は何枚も椰子の葉を乗せて、かなりしっかりとしたものが出来た。


バナナは軒に吊るす。軒には猿除けにトゲトゲのツルを巻き付けた。


ブライアンさんは残りの縄を足に巻いて、それをストッパーにして近くの椰子の木に登りヤシの実を下へ落とす。

ブライアン大活躍だ。

「ブライアンさん凄いですね。何処でそんな事習ったんですか?」

と俺が聞くと。

「ボーイスカウトで色んな事を経験したのが役に立ったよ。」

とブライアンさんは笑った。


俺達は古い干からびたココナッツの繊維や、葉っぱ 乾燥した木にライターで火をつけて、焚き火をつくった。


「そう言えば、ブライアン、シルバー、私は来月にVLSコネクターのインプラントの手術をしようと思う。」

とザックさんが言う。


「え、それなんですか?」と俺が聞くと、


「それをつける事で、VLS装置の着脱が簡単になるんだよ。」とザックさんが言うと。


「インプラントをした人はVLSを主に生活するならカプセルに入れば良いし、もしくは普通の生活をして自宅から装置にアクセスする事も出来る。どちらにしろ今まで他人に頼って、いた装置を自分で着脱出来るようになるんだよ。私は既にインプラントしているよ。今は殆どの国はそうなんじゃ無いのかな?」とブライアンも補足してくれた。


「来月、毎年出演しているTV番組の撮影が有るし、その後コンサートがあるから現実世界に戻らなくちいけないんだよ。でもその間もVLSにはアクセスするから安心してくれ。」

そうザックさんは説明してくれた。


そっか、だから各国からのゲーマーも普通にサンダーシャックのVLSにも来てたんだと俺は納得した。

きっと日本も近い将来、高齢者では無くともインプラントでVLSにアクセスしてくる人が増えるのだろう。


読んで頂きありがとうございます。


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