【漫才】テラフォーミング
ゲラゲラコンテスト2応募作品です。よろしくお願いします。
ボケ 「あるあるってやっぱり王道だし、大事だと思うんですよ」
ツッコミ「ああそうね、わかるわかる。共感がね、大事だよね」
ボケ 「じゃあ付き合ってくれる」
ツッコミ「もちろんよもちろん。何やろっか」
ボケ 「テラフォーミング」
ツッコミ「いや規模ちょっとでかくない!?」
ボケ 「でっかく行こうぜ男なら!」
ツッコミ「規模でかすぎて人類まだ誰も経験してないと思うけど!?」
ボケ 「未知の世界への憧れは、人類共通のものだろ」
ツッコミ「そりゃないこともないけども……」
ボケ 「とりあえず火星やってもらっていい? 俺そこに降り立つから!」
ツッコミ「それもさらっと人類初の偉業なんだけど」
ボケ 「相方が人類初の偉業を成し遂げるなんて最高だろ?」
ツッコミ「まぁ、そうかもな」
ボケ、足を振り上げたまま静止する。
ボケ 「……おい」
ツッコミ「え?」
ボケ 「え?」
ツッコミ「え?」
ボケ 「え?」
いいタイミングまで「え?」の応酬。
ボケ 「早く跪けよ! 大地を踏みしめられないだろ!?」
ツッコミ「相方踏みしめるつもりだったんだ!?」
ボケ 「付き合ってくれるって言ったじゃん! あの言葉は嘘だったの!? 地球は青かったって言わせてよ!」
ツッコミ「安っぽいヒロインみたいな口調やめろ! わかった! わかったよ……!」
ツッコミ、ボケの足元にしぶしぶ跪く。
ボケ 「はーここが火星か〜」
ツッコミ「どうですか、火星は」
ボケ 「色々言いたいことはあるけど付き合ってやれないことはない相方の背中みたいな」
ツッコミ「悪かったな!」
ボケ 「でも全体的に地球よりはマシ」
ツッコミ「何があったんだよ地球は」
ボケ 「もう、帰れねぇよ……」
ツッコミ「……滅んじまったとか?」
ボケ 「いや居場所なくてさー!」
ツッコミ「何で!?」
ボケ 「自分、十六股をしてしまいまして」
ツッコミ「百パー自業自得じゃねえか!」
ボケ 「マジで付き合いきれんわー!」
ツッコミ「最低な言い草! こっちのセリフだわ」
ボケ 「つかリアルな話したら落ち込んできたわ」
ツッコミ「リアルな話なのそれ!?」
ボケ 「あっ火星人だ火星人でてきた!」
ボケがどこかを指差してはしゃぐ。
ツッコミ「まぁ。王道だな! 異星人とのファーストコンタクト!」
ボケ 「もう火星はいいから火星人やって、…はい!」
ボケ、踏んでいた足をどける。
ツッコミ「えっ……ワレワレは宇宙人だ?」
ボケ 「そんなナユタン星人みたいのじゃなくてさ(笑)足32本にするとかさあ?」
ツッコミ「お前十六股への欲なんか強いな!?」
ボケ 「まあいいけどね二足歩行でも。こっちもそれなりの対応を取るから」
ボケ、丸めた新聞用紙を取り出す。ツッコミを唐突に叩く。
ツッコミ「いって! えっ?えっ?」
ボケ 「二足歩行のゴキブリと戦う路線で行くぜ!」
ツッコミ「テラフォーマーズね! 釈然としないがワクワクはするな!」
ボケ 「イカれた仲間を紹介するぜ!」
ツッコミ「こいや!」
ボケ 「そんなのいるわけないんだぜ!」
ツッコミ「は!?」
ボケ 「地球居場所なくてさー!」
ツッコミ「十六股のせいだな!!」
ボケ 「借りた2億を返してなくて(笑)」
ツッコミ「全方面に最低のクズだな!!」
ボケ 「何の因果か火星の同士、お互い仲良くやってこうぜ!」
ボケ、ツッコミに向けてシャドーボクシングとか。
ツッコミ「ファイティングポーズで言うことじゃねえ!」
ボケ 「他人とぶつかり合って分かりあうのも王道だろ?」
ツッコミ「それは、そうかもしれないが…」
ボケ 「俺は地球のゴキブリ野郎。お前は火星のゴキブリ野郎。分かり合えないことはねぇ」
ツッコミ「言い方ちょっと考えろー?」
ボケ 「社会から見たら取るに足らない存在かもしれねぇ。だからこそ始められるものもあると思うんだよ」
ツッコミ「ゴキブリ以外何もない空間。どうぶつの森のはじめかな」
ボケ 「そんでいつの日か俺たちをここに追いやった人類を侵略してあの憎き地球を我が物にしてやろうな!!」
ツッコミ「侵略者側になってんじゃねえか」
ボケ 「ヒーローの闇落ちも王道だから!」
ツッコミ「お前は元々ダークサイドだよ! いい加減にしろ!」
二人 「どうもあざましたー!」