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第16話 少女とお人形


 もうすぐ辿り着く気がする、それは予想というより確信に近い。

 人形の手を引いて夜道を歩く。コツコツと足音が重なって聞こえる。

 空を見上げると、キラキラと輝きを放つ夢のような空がある。

 地下での薄汚れた無機質な天井とは違い、この空には鼓動を感じる、生命の息吹を輝く星に感じる。

「あれが……オリオン座」

 人形に教えてやるかのように幽雅は指で星座を示した。

「あれ、なんで知ってるんだろう」

「……」

「お腹空いたね、足痛いね、寒いね」

「……」

「でも、もうすぐだよ、もうすぐ暖かい所で、暖かいご飯を食べられるよ」

 静かな静かな夜道を、幽雅は星に照らされながら歩いた。

 ――あ、そうだ。昔、妹と一緒に星を示しあったんだ。その星がオリオン座だった。

 だから知っているんだ。

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