ブルームス.2
すいません。投稿スピードが遅いです。
感想等、して頂けたら励みになります。お願いします。
思わず見詰めてしまった。
余りに長い間見詰めていたのだろう。
「え、えっと、、、」
「あ、いや、、、」
言っておくが俺はヘタレではない。
普通に同じ年代の女性とも話は出来る。
彼女が特別なだけだ。まあ、それだけ可愛い人だった。
それに彼女もなんかフリーズしていたし、、、何故かは知らないけど。
髪はちょっと茶色っぽい色のストレートヘア。
それが良く似合う小柄な人だった。
歳は俺と同じぐらいの15、16歳かな。
なんかこの人、小さい頃に会った事が有るような気がする。
「どうかしましたか?」
「あの、、、さっきはありがとうございました!!」
「あ、、、」
そう言えばこの人、さっきヤクザ(?)に絡まれていた人じゃん。
でもこの人も魔人っぽいし簡単にさっきの人たちならたおせそうだけど。
ひとまず返事をしておく。
「いいや、大したことじゃないし。それよりも怪我はなさそうだね。良かった」
「うん、おかげさまで。それにしても強いですね。私と同じぐらいなのに」
「そうかな。俺は16歳だけど」
「私も16歳です。あの、どこの学院にかよっているんですか?」
「、、、俺は先週ここに来たばかりなんだ。君は高等科の生徒?」
「そうなんですか、、、いえ、、、でも高等科は試験を受けました。貴方も高等科、、、?」
俺が先週来たと伝えると何故か残念そうな表情になった。
ちなみに試験は数日にわたって行われる。彼女は俺の前に試験を受けたのだろう。
「ああ、実はそうなんだ。俺は立花裕也。君は?」
「私は椿利衣奈です」
「、、、よろしく」
「こちらこそよろしくお願いします」
俺はそう言って手を差し出した。椿さんもちょっと照れたように笑いながら俺の手を握ってくれた。
良かった。握ってくれなかったらどうしようと思った。
そうか、椿家の人か、、、
やはり俺のことは覚えてないようだ、、、?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
彼女との時間はどんどん過ぎていく。
、、、、、、、
「でも立花って魔補体の立花家?」
「うん。俺は立花家だよ」
「へえ、凄いね。でも裕也って聞いたことないけど、、、」
「俺はこの間来たから。でも椿さんも夢藤家の三大分家だよね」
「え、、、どうして知っているの?」
「それは、、、」
俺が『ジーニアス』だと知ったら彼女は驚くだろうか。
見てみたいけど秘密は秘密だ。
俺は本家の夢藤家だから知っていたが、もしかしたら一般の人は知らないのかもしれない。
椿家は分家のなかでも特に親しかった家だ。
勿論、年が近かった椿さんとは良く一緒に遊んでいた。相手は覚えていないようだが、、、
「ほ、ほら。俺って、立花だからさ」
「ふーん、本当?」
なんか気を許してくれたみたいだ。良かった。