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作者: つか

初投稿なんです。許して下さい。

ゆっくりとゆっくりと明るくしていく。白い天井が見えてくる。体を起こす。頭が痛い。

そんないつもどおりの朝。時計を見ると6時30分。「あっ、やばい」と思いつつもダラダラと朝ごはんを食べて学校に行く準備をする。


全ての準備が終わり歩いて駅に向かう。家から駅までは20分程度。その駅から乗り換え駅まで21分、乗り換え駅から学校の最寄り駅まで9分。最寄り駅から学校までは5分の合計約1時間の長いか短いか分からない“長”旅。


学校に着くといつもの席に座る。席替えで前を希望したはずなのに一番後ろの一番窓側の席に座っている。机の上を見ると「に」「だ」「し」「え」「ん」「ね」「め」「き」「ん」「ろ」「げ」いつもの文字が並ぶ。それを今日はどの文字から消そうか迷いながら消しゴムで消していく。

教科書を入れるため、机の中を確かめる。中にはキラキラと光るものがたくさん入っていた。そんなに紙は持ってないぞと思いながらキラキラと光るものを一個ずつ机の上に出していく。

最後の一個を取り出す前に先生が来て、呼び出されてしまった。

呼び出しが長かったため、一時間目の授業に遅れてしまい、また先生に怒られてしまった。


一時間目は数学だった。数学自体は好きであったが、数学の授業となると話は別。自分は黒板に書かれていることは全部ノートに写したい派なので数学の黒板の消される速さについていけないことに絶望感を覚えるのである。自分の書くスピードが遅いというのも原因だが、あの速さは多分誰もついていけないだろう。だからなのか授業が終わると疲れが凄いし、終わるのが早いと感じる。


二時間目は現代文。この時間は班活動での話し合いが多いため苦手だ。やはり今回もそうで前と右、斜め右前の三人と一緒にやることとなった。机を動かし三人の机にくっつけようとする。しかし、案の定三人の机と自分の机はくっつくことはなく十数センチ離れたまま授業は終わりを迎えてしまった。


三時間目、体育。着替えるために更衣室に行き、着替え始める。あれ、ちゃんと干したよねと思うほど濡れている。いや、ちゃんと干したはずだ。朝の時点では濡れていなかった。いつの間にと考えたが結局これを着なければいけないのは変わりないので考えるのをやめた。運動はまったく出来ないため、何をやってもあまり面白くない。今日はバレーだった。授業が終わると先生から呼び出された。いつものことだが一日に何回も呼び出すのはやめて欲しい。その先生にとっては一回目なんだろうけど。呼び出された内容は授業を受けるやる気があるのかどうか。自分はきちんとやっているつもりだが、なにせ一回もボールを拾えたことがないので疑われてもしょうがないかもしれないが頑張っているためそんなことは言わないで欲しい。


呼び出しが終わる頃には、昼休みが半分も過ぎており、急いで着替えて一度教室に戻り、また移動して弁当を食べ始める。ここはいつも食べている場所ではあるが、別に落ち着きもしないし、できればここではない場所で食べたいのだが、仕方なくここで食べている。すると上から大量の雨が降り注ぐ。弁当はぐちゃぐちゃになり、制服はびしょ濡れ。こういう時のために制服の替えを用意し、弁当は自分で作っている。母親が作った弁当がこんな風になるのはもう見たくない。急いで替えの制服に着替えて、弁当もしまう。無事に四時間目には間に合った。


四時間目の英語。自分の一番苦手な教科だ。何を言っているのかまったく分からない。正直16年間で一度も外国人に話しかけられたことがない。いるのだろうか。訳の分からない言葉達を耳で聞き流しながら黒板に書かれた文字だけをノートに書き写す。正直に言うと寝たいのだがこんな性格なので仕方がない。自分を恨めしく思いながら授業は終わった。


ついに五時間目、最後の時間となった。他の学校では六時間が多いらしい。七時間の学校もあるという。驚きだ。でも、五時間で終わりだからといって楽ってわけではない。一時間が65分もあるからだ。何を言っているの?一時間は60分でしょ。うん。そうだ。

というしょうもないのは終わりにして五時間目は芸術、音楽と美術と書道が選択できる。自分はもちろん音楽。音楽が大好きなのだ。これほど至高なものはない。けれど今日はそうはいかなかった。人が心地よく歌っているときに邪魔しないで欲しい。今まではそんなことなかったのに。なんでよりによって音楽の時なんだ。唯一の楽しみが失われてしまった。



学校の帰り、いつも通りの道、いつも通りの駅、いつも通りの電車。今日を振り返ってもいつも通りのことが起きて…いや、いつも通りではないことが一つあったけれど、それも嫌なことばっかりだ。


そう思った少年はいつも通り家に帰ると()()を持って


『これでいつも通りじゃなくなるでしょ』


と言った。

申し訳ございませんでした。

こんな変なものを読まさせてしまって。

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