第25話 卒業への準備
「ドラリバ」更新に苦戦しており恐縮です。
後数話でやっとプロローグ的なモノが終わります(どないやねん!)
プロットAとプロットBをにらめっこしながら悩んでおります。
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「お~~~~ほっほっほ、クラリスさん、卒業生代表の挨拶は譲りませんことよ!」
いきなりクラリスに指さすイザベラ。
今は春。全員が12歳になり、卒業の季節を迎えた。
この後、卒業したらハーディたちは高等学校への進学を予定していた。
「卒業生代表挨拶って?」
クラリスが小首を傾げる。
「あら、掲示板をご確認なさってらっしゃらないのかしら? 通常ならばハーディ様が間違いなく担当されるのですが、あっさり、菅も無く、無慈悲に、お断りなさったそうで」
「そうなの? ハーディ」
クラリスがハーディに問う。
「うむ、大勢の前で挨拶など、我の趣向に合わぬのでな」
ただただ、人前で話すことが面倒且つ照れ臭いだけのハーディであった。
先生による再三の説得にも耳を貸さず、結局は代表挨拶を断ったため、教師陣は代打の人員を考えねばならなくなった。
そこで教師陣が考えたのが「立候補制」である。
ハーディの様に依頼しても断られる可能性もあるのだから、最初からやりたい人が手を上げればいいじゃないか、という単純な理由からであった。
「クラリスさん、どちらが卒業生代表挨拶を行うか、勝負ですわ!」
ビシッと指を指すイリーナ。クラリスはコテンッと首を傾げる。
「ではイザベラさんにお願い致します」
「な、なんですって!?」
思わず仰け反るイザベラ。貴方にお任せ!と言うとは思わなかったらしい。
「別に私はみんなの前で代表挨拶なんて、似合わないと思いますし・・・」
クラリスの返事に後ろで教師陣が首をガックリ垂れている。
逆に「奇跡の聖女」とも呼ばれるクラリス以外に誰かいるのかよ!?といった感じである。
「ではハーディ? うまく卒業生代表挨拶が出来たら、ご褒美に私とデートして欲しいのですわ」
「何ですって!?」
イザベラの急なお願いにクラリスが瞬間的に反応する。
「だって、卒業生代表挨拶なんて、とても大変な事ではないですか。そんな大役を無事に完了できたとすれば、それはもうご褒美があって然るべきですわ!」
両手を腰に当て、ドヤ顔で説明するイザベラ。
だが、なぜご褒美がハーディとのデートなのか、ハーディ自身は意味が分かってはいない。
「だからって、なんでハーディとのデートがご褒美になるの?」
ぷりぷりとした表情でクラリスが問う。
「それはもちろん私のご褒美ですわ!」
堂々と宣うイザベラ。
「むうっ! じゃあ私も立候補してハーディにデートしてもらうもん!」
何故かいきなり立候補宣言のクラリス。しかも立候補しただけでデートとなっているあたりさすがクラリスである。
「じゃあ、クラリスとイザベラの一騎打ちで決めよう、どういう風に決めるのがいい?」
なぜか教師陣が一騎打ちを決定。
「歌!歌が聞きたい!」
「踊りはどうだ?」
「詩だよ、詩!」
「水着審査はどうだ?」
「時期が悪いだろ、時期が」
男子共がワイワイと騒ぎ出す。
負けじと女子も盛り上がる。
「じゃあ、大事な人への想いを綴るってのは?」
「キャー、いいかも!」
「ねえねえ、大事な人って?」
「そんなのわかってるじゃなーい!」
キャイキャイ黄色い声をかげる女子グループ。
「ちょ、ちょっと!大事な人への想いってなによ!?」
イザベラが慌てる。
「そんなの決まってるじゃない?」
「ねー」
女子グループにからかわれて真っ赤になるイザベラ。
豪快に自爆している。
そして最終的に2人の一騎打ちとなる。
「1番、クラリス・デュランダルでーす! ハーディへの愛の賛歌を歌います!」
「「「キャー!!」」」
「クラリスちゃん、デュランダルだって!」
「いつの間に結婚したの!?」
「キャー!」
色めきだった女性陣に2番予定のイザベラが飛び出してくる。
「ど、ど、どーいう事よ!」
プンスカ怒っているイザベラ。
「どういうことって?」
クラリスがコテンと首を傾げて聞く。
「デュランダルって名前よ!ハーディと同じじゃない!どーいうことよ!」
「イザベラちゃんはヒップバーンでしょ?」
「そ、そうよ!文句ある?」
「ううん?ないよ」
「だから、違うのよ!なんであなたがハーディと同じ家名を名乗ってるのよ!」
プンスカ度150%増でテンション上げるイザベラ。
「だって、ハーディと同じところに住んでるし」
「「「「「「!!!!!」」」」」」
一瞬の静寂。
「「「「「キャーーーーーー!!」」」」」
「な、な、な、なんですって!!」
「せ、先生は聞いてませんよ!」
飛び交う歓声と怒号。
「ど、ど、どーいうことですの!?」
イザベラのプンスカ度が200%越えだ!
「だって、一緒に住んでるんだから、それだけだよ」
「「「「「それだけってーーー!!」」」」」
女性陣は奇声が止まらない。
「な、な、な、な・・・」
イザベラは壊れたっぽい。
ちなみに男子からは地獄の視線を送られている。
目を合わせると殺気で寿命が縮みそうだ。
「クラリスよ、もう少し補足説明があった方がよくないか・・・?」
溜息を交えながらハーディが言葉を発する。
「え~、ハーディ私おかしなこと言ってる?」
「言ってないよ、クラリス。クラリスは一言も間違ってはいないけど、正直説明がたくさん抜けているような気がしてね」
「ぷ~」
クラリスが可愛くほっぺを膨らます。
(か、かわいい・・・)
ハーディはちょっとだけ顔が赤くなった。
だが、すぐ気を取り直して簡単に説明を補足する。
自分の生い立ち、クラリスとニーナとの出会いなどを説明し、
デュランダルの名が村の大聖堂の名であることを伝えた。
「な、何だ・・・、結婚したわけじゃないのよね!」
心底ほっとしたような感じで胸を撫で下ろすイザベラ。
「むうっ・・・、一緒に住んでるのはホントなのに」
「くっ・・・何よ!建物が一緒なだけじゃない!」
無い胸を反らしてドリルヘアーを揺らすイザベラ。
「そう?ご飯も一緒だし、休みの日の教会掃除も一緒だし、一緒の御布団で寝たこともあるしねー!」
ドヤ顔で宣うクラリスさん。
(ク、クラリス!それは言ってはいけないネタでは・・・!)
わたわたと手を振るハーディだが、クラリスには伝わらない。
「な、な、な、なんですってーーー!!」
クラリスの肩を掴んで前後に揺さぶるイザベラ。
ガクガクされているのになぜかドヤ顔が収まらないクラリス。
(どう収集を付ければよいのだろうか・・・)
ハーディは天を仰いだ。
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