プロローグ
4月14日火曜。神奈川県のとある私立高校で始業式が終わった1週間後の朝。俺は2年C組へ向かうため、担任の本田先生の後をついて歩いている。ショートカットが似合うキビキビした印象を与える先生だ。今の時期の転入生が珍しいらしく、廊下では俺を見てひそひそ話しているのが聞こえてくる。
『あまりいい気分しないなあ』
などと思っていると本田先生が振り向き、
「ここが2年C組だ。ちょっとそこで待っててくれ」
と教室を指差し、1人教室へ入っていった。外で待っていると、「今日クラスにかっこいい転入生が来るらしい。」という女子の声が聞こえた。担任の本田先生が教室に入り
「お前らー席につけー」
と威勢よく言いながら教壇に立ち、ホームルームが始まったようだ。先程の口調で、
「えー、今日は転入生を紹介するー。入ってこーい」
と教室の中から聞こえてきた。前のドアから教室に入ると、女子同士がひそひそと
「あの転入生、噂どおりかっこいいー」
「そうだねー。意外とタイプだったりー?」
「あとで話しかけてみようかなー」
などざわざわしている。本田先生に
「自己紹介しろー」
と促され
「はい。霧生晴人です。よろしくおねがいします」
「よしっ。じゃあ向こうの席に座れー」
と本田先生は1番後ろの空いている席を指差した。晴人はすれ違う席のクラスメイトに会釈をしながら自分の席に着き、そのまま授業が始まった。
初めて、投稿してみました。駄作ではありますが、温かい目で見ていただけると幸いです。よろしくお願いします。