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ライト・オブ・シャドウ  作者: スラリン
大寒波編
9/11

第七章 サーベルドッグ

諸事情により遅れました。

「はぁ・・・、あのほくろ、書くんじゃなかった・・・。」

氷でできた城塞。その最深部、玉座に腰掛け、モニターでポートの街の様子を確認しながら、軍服の少年はため息をついた。

(昔なじみの顔も、3年経つと忘れるもんだな。)





♦♦♦




氷の平原。かつては温暖な平原だったが、大寒波の影響により気温が寒冷化し、こう呼ばれるようになった。そんな場所を、ライトたちは進んでいた。もうすぐここを抜けるというとき、何か、風のようなものが吹き抜けた。その直後、ベルクが頬から血を吹き出して倒れた。ベルクも何が起こったかわからない様子で、呆然としている。

「・・・!?」

「ベルク!大丈夫か!?」

リーフとライトがあわてて駆け寄ると、後ろから唸り声が聞こえた。

「がるるるる・・・!」

「こいつだな・・・、俺をやった奴は・・・!」

ベルクの怒りの視線が向いた方向に二人が視線を向ける。そこに立っていたのは小型犬ぐらいの大きさの、豹のような体色をした、サーベルタイガーのような牙がある獣だった。

「こいつは・・・、サーベルドッグ!」

吠える獣を前にそれぞれが武器を構え直ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

すよりも前に、サーベルドッグが飛びかかってきた。間一髪で避けるが、そこからは完全にサーベルドッグの独壇場で、サーベルドッグは高速で動き回り、反撃の隙を与えない。

「どうする?こんなの相手に逃げられるわけないし、あのスピードじゃ反撃だってできないぞ。」

「私とリーフが相手のルートを狭めてくる。あいつは初級の魔術やナイフの剣技でも仕留められるほど肉が薄いから、動きをとらえた瞬間に攻撃する!」

「わかった。じゃあ、行くぞ!」

「「おお!」」

ベルクは風が傷にしみるのを感じながら大検を構え、神経を張りつめさせた。

「<フラッシュ>!」

「<ウインドベール>!」

激しい閃光と風の壁がいくつも出現する。サーベルドッグは飛び掛かろうとして風の壁に吹き飛ばされ、しぶしぶ方向を変えたかと思えば目の前で閃光が炸裂する。その繰り返しでサーベルドッグは無意味に体力を消耗していき、唸り声とも、悲鳴とも取れる声を上げた。

「ぐるるる・・・!」

「喰らえ!<パライズアロー>!」

その隙を突いてリーフが麻痺毒を塗った矢を撃ち込む。矢は深々と突き刺さり、毒は一瞬で体に回り、サーベルドッグは弱々しく横たわる。

「よくやったぞ!リーフ!<バルムンク>!」

「<ホーリーブレス>!」

叩き付けた剣の威力と高熱を帯びた光線の熱がサーベルドッグの体を包み、爆散した。

「はぁ・・・、手強かったな。」

「うん。さぁ、早くここを抜けて休もう!」

「ああ!」

そしてライトたちは、氷の平原を抜け、村にたどり着いた。彼らが宿屋へ直行したのは、言うまでもない。

<ウインドベール>

風の壁を作り出す。おもに牽制に使われる。


大寒波編、そろそろ終わります。

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