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ライト・オブ・シャドウ  作者: スラリン
大寒波編
8/11

第六章 濡れ衣の騎士団 後編

ベルク君大活躍です。

現在、ポートの街は戦場と化していた。3対100。しかし数を頼みに力押しする騎士団側は、少人数で役割分担するライトたち相手に攻めあぐねていた。リーフは弓では敵わないと見て風魔術によるサポートに徹し、ライトは初級光魔術<フラッシュ>で騎士団を気絶させている。そしてベルクは騎士団の槍や剣と打ち合っていた。

「<タイフーン>!」

「<フラッシュ>!」

「<フルスイング>!」

3人が、それぞれ全力で役割の技を繰り出し、100人の騎士団は全員地面に倒れ伏した。しかし、剣技や魔術を使うには『物質』を取り込み、気を練り上げる必要がある。3人も限界に達していた。しかし。

「万が一のために指揮役に徹しておいて正解だったよ。体力、気力ともに限界の者が3人いようと、万全の状態の者にはかなわない!犯人確保!」

「誰が、限界だって?」

ベルクのこの声に不意を突かれ、騎士が一瞬立ち止まる。その時だった。大剣を構えたベルクが、騎士を吹き飛ばしたのは。

「かは・・・っ」

騎士が空中で数度回転し、地面に叩き付けられた。

「ぐ、ぐぬ・・・。こんなハッタリに、なぜ・・・。命乞いなどはしない。殺せ。」

騎士のその言葉に、ライトは首を振った。

「殺すとか殺さないとかじゃなくて、もう一回写真を確認してくださいよ!」

そういわれて騎士が写真を確認すると、精巧にできている写真の僅かどころではない違和感にようやく気付き、顔を青くして、

「すいませんでしたああああああ!」

土下座した。

「それで、その軍服の少年に私たちを逮捕するよう言われた、と。」

「はい・・・。」

数時間後、ライトたちは騎士を正座させ、自分たちを襲った理由を問いただしていた。

「しかし、『軍』が口をきいてやるってなんだよ!その軍服の電波発言のせいで俺らがどんだけ迷惑したと・・・。」

怒るベルクをリーフがなだめていると、騎士が、思いがけない糸ことを放った。

「いや、あながち電波でもないぞ。軍という勢力は一応存在する。」

「はぁ?」

「それ自体はガキ大将みたいなものだが、神と称されるほどのカリスマ性をもつ指導者の影響で、一部で熱狂的な人気を誇っている。その範囲はどんどん広がっているらしい。」

「ふーん。」

「ああそうだ、ベルク君。この先、フルスイングだけでは荷が重いだろう。ちょっとこっちにきてくれ。」

騎士が突然ベルクをよび、中庭につれていった。そして10分後。

「<バルムンク>!」

「よし、いいぞ。」

ベルクは新たな剣技を習得していた。

「ねぇベルク、その剣技何?」

「ああ、騎士さんに教えてもらった。」

そして翌日、ライトたちは新たな剣技を手に、『氷の平原』の、大地を踏んだ。


<バルムンク>

飛び上がって思い切り剣を叩き付ける。シンプルだが、押しつぶす武器である大剣とかなりマッチしている。

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