「第11話 モチモチの館~最終決戦~」
門の先は、静寂に包まれていた。
一歩踏み入れた瞬間、巨大なモチが現れる。
「これがボスか? なんかぱっとしないな」
「こらこら、リリィちゃん。油断は禁物よ」
アリシアがそう言った瞬間、巨大なモチは形を変え、人の姿となった。
「我が名はモチキング。冒険者よ、よくぞこの場所までたどり着いた。――さあ、全力でかかってこい!」
「望むところよ! まずはお手並み拝見! 瞬閃連撃!!」
リオナの素早い連撃が繰り出される。
「ふん、その程度か」
分厚いモチは斬れなかった。
「さすがね……」
「今度はアタシの番だ! 轟破衝!!」
モチキングは一度潰れたが、すぐに元へ戻る。
「アタシのも効かないだと!?」
「みんな伏せて! 蒼嵐撃!!!」
アリシアの杖から放たれた巨大な水流が、モチキングを包み込み、粉砕した。
「やれたのか?」
「そう簡単にボスが倒れるとは思いません。――そうでしょ、お姉ちゃん?」
「そうね。こういうの、大抵第二形態があるものよ」
バラバラになったモチが再び集まり、四人のモチキングに分かれる。
「一人はなかなかの実力者だな。さあ、ここからが第二ラウンドの始まりだ!」
「よし、アリシア。もう一回さっきのやつ頼んだ」
「ごめんね、リリィちゃん。さすがに私でも大技の連発は無理よ。魔力が溜まるまで少し待って」
「そっか……」
「何弱気になってるんです? ロリハンマー。アリシアに頼らなくても、お姉ちゃんがいます。だから負けませんよ!」
「エリナの言う通り。私は最強の剣士なんだから、こんなところで負けられない!」
「でも、あいつら四人に分かれちまったゾ? どうするんだ?」
「そうね……」
リオナは深く考え込む。
「どうした、攻撃しないのか? ならばこちらから参ろう! 餅爆乱!!!」
モチ弾が乱射される。
「水障壁!」
アリシアの魔法が展開され、攻撃を防ぐ。
「アリシア! 魔法使っていいの!?」
「ええ、簡単な魔法なら魔力を喰わないわ」
「そっか……でも無理はしないでね」
(このままアリシアに防御を任せてはいけない。考えろ、リオナ。何か攻略法を――)
「お姉ちゃん……」
「私の瞬閃連撃が効かないなら、もっと多く斬るしかない」
「そうだ! お姉ちゃん、跳躍アップ魔法を使う? 足の筋肉が活性化されるよ!」
「それだ! さすがエリナ、私の自慢の妹よ」
「お姉ちゃんに褒められた~! 今すぐこの日を記念日に――」
「いいから早くかけて」
「はっ!? 私としたことが!」
「通常運転だゾ」
「ロリハンマーは黙りなさい! いくわよ、お姉ちゃん――跳躍高!」
エリナの魔法で足に力がみなぎる。
「よし、これなら――跳瞬閃連撃!!!」
連撃がモチキングを襲い、一体を斬り倒す。
「まずは一体! さらにもう一体! 跳瞬閃連撃!!!」
二体目も撃破。
「さらにもう一体……!」
その瞬間、リオナが膝をつく。
「お姉ちゃん!」
エリナが駆け寄る。
「いくら強化しても、体力は増えないわ。――リリィちゃん、エリナちゃん、いくわよ!」
「でもアリシア、魔力が……」
「そうね。あと少しなんだけど……それまで粘れるかしら?」
「おう! いくぜシスコン! アタシにも跳躍魔法かけろ!」
「命令すんな。まあ今回は許しましょう。跳躍高!」
「ありがとシスコン! これで――跳轟破衝!!!」
「ぐはっ! なかなかやるな。なら――合体!」
二体のモチキングが一つになる。
「そしてこうだあああ!!」
全員の足元にモチが飛び、身動きが取れなくなる。
「くそっ、これじゃ跳躍力アップ意味ないゾ!」
「フハハ! これで終わりだ――餅爆乱!!!」
「水障壁!」
「ちっ、防いだか……だが今度こそ終わりだぁぁぁぁ!!」
「水拘束!」
モチキングの体が水鎖に縛られる。
「くっ……やはり貴様が一番厄介だな。ならお前から――」
「そうね。私に倒されなければね。くらえ――蒼嵐撃!!!」
「我がモチモチボディがぁぁ……のびきって……ちぎれるぅぅ!!」
モチキングは激しい水流に耐えきれず、砕け散った。
静寂が戻り、目の前に扉が現れる。
「秘伝の部屋への扉ね」
「頼む……ここに薬のレシピがあってくれ」
エリナたちはそう願いながら、ゆっくりと扉を開けた。
この物語は百合オタクの自分が趣味で書いてます。自分用ですが、読んでくれる人がいれば嬉しいです。投稿頻度は不定期です。




