次郎さん 外伝1
私にには愛する妻がいた
自分で言うのも変だが 私は仕事が出来て出世もすぐに出来た
妻は美人で家事も出来素敵だった
25歳で結婚し幸せな生活を送っていた
しかし子供は出来なかった
妻は悲しんだ
私も悲しかったが彼女が傍に居てくれるなら
それ以上の幸せはいらないと思っていた
私が働き
家に帰ると妻のおいしい手料理
週1でデートへ行き
のんびり釣りを楽しむ
妻は釣りのセンスはあまり良くなかったが
それでも一緒に居られる時間が幸せだった
しかし妻が58歳になる時
癌が見つかった
私は早く良くなるように祈った
しかし61歳の誕生日を迎える前に天国へ行ってしまった
妻が亡くなる前に色々言われた
家事はしっかりやりなさい
ごみはしっかり捨てなさい
洗濯をこまめにやりなさい
あなたは仕事は出来るのに家の事は全然できないと笑っていた
わかったよ 大丈夫
お前がいなくなっても しっかりやるよ
安心してくれ
そう言うと妻は安心」したのか
静かに眠りについた
妻の葬式
私は正直覚えていない
現実を受け止めれなかった
食事はコンビニで済ませる日々
ごみ袋が家には大量に増えていった
洗濯は溜まってから行なっていたが 干すまでに時間がかかり 生乾きの臭いが常にしていた
あー……だめだ
やはり私にはお前がいないと生きていけない……
そこから認知症も進み
今では施設に住んでいる
失禁した
こんなみじめなことは 今まで経験したことが無い
防水シーツをベットに敷かれた
屈辱だ
失禁が増えた
防水シーツが1枚から2枚に増えた
屈辱だ
失禁が増えた
バレるとまた増やされると思い
汚れたシーツをベットの隅に隠した
怒られた
屈辱だ
早く死にたい
早く死んで妻に会いたい……