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監禁

作者:BNC
「食事をお持ちしました」
「ありがとうございます」
かれこれこのドーム型の部屋に何か月も男は閉じ込められていた。ベッドもふかふかで遊び道具も豊富、ハイテク装置も揃っていておまけに三食出てくる。生きるのには申し分ない環境だ。しかし、何故閉じ込められているのか、その理由を男は知らない。それどころかここへ来る少し前の記憶もあやふやだった。
「見た目は相変わらず悪いが、味の方は結構イケるね」
「ありがとうございます。人間の味覚を研究して、おいしいと感じる味を再現しているのです」
男をここに閉じ込めているのは、何とも丁寧な口調の宇宙人。男は肛門から指を突っ込まれるんじゃないかとか人体実験されんじゃないかと最初はひどく怯えていた。しかし、実際は体調管理もしてくれて至れり尽くせり。
「ごちそうさま」
男は食べ終わるとスプーンを置いた。
「では、次は7時間後に食事をお持ちします」
宇宙人はそう言って部屋を出ようとした。
「待ってください」
「何かご用でしょうか」
「最近、ストレスが溜まっていて解消したいのです」
「でしたら後でストレス解消用の装置をお持ちします」
男ははっきり言うことにした。
「そうではなくて…僕は何故ここに閉じ込められているのでしょうか。それも分からずにずっとここにいるのはとてもストレスです」
「しかし、教えてはいけないことになってまして…」
毎回こうだ。宇宙人は男にそのことだけは頑なに教えない。
「このままではストレスで死んでしまいそうです」
「弱りましたね…そのことをお教えすればストレスは無くなりますか」
「もちろんです」
宇宙人が男をこの中に大事に閉じ込めているということは裏を返せば死なれては困るということ。男は宇宙人の弱みを上手く突いた。
「じゃあ、お教えしますよ。実はですね…」

「おい、なんで死んでしまったんだ!」
「すみません、閉じ込めている理由を教えないと死んでしまうというものですから…」
「結局死んでいるじゃないか!だから言っただろ、その事は話すなと。精神衛生上よくないから記憶を消したのに意味が無いだろうが!」
「すみません…」
理由を話した宇宙人はこっぴどく上司に怒られていた。男は確かに死んでいて、体は冷たくなっている。
「きっとショックで死んでしまったんだろうな…」
「すみませんでした…」
宇宙人は次の人間を担当させてもらえることになった。
「後20人も居ないんだぞ。次からはもっと慎重に接しろ。人間は絶滅危惧種なんだからな」



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