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V・W・G ~† リアルへの生還 †~   作者: 聖那
第二章 ~† 北の玄武洞 †~
14/19

狂気の瞳

挿絵(By みてみん)


ゴブリンの大きくけたような口元からよだれしたたり落ちる。それを手の甲でぬぐいながらゆっくりとユナに近付いてくる。


《今日はついてるなぁ、こんなうまそうな獲物えものにありつけるなんてよぉ》


ユナは血生臭ちなまぐさい嫌なにおいをゴブリンから感じた。


〈もしかして、もう何人かのプレイヤーがおそわれたのかもしれない・・〉


そんなユナの気持ちを察したかのように、不気味な笑みを浮かべながら更にユナとの距離を縮める。


まったくだなぁ!さっきの逃げたじいさん達よりは断然こっちの若い方がうまいに決まってる!》


〈・・やっぱり・・〉


ゴブリンのユナを見つめる瞳は狂気で溢れていた。

近付くゴブリンを見つめながら、ユナの心にやるせない気持ちと仲間を助けてあげられなかった想いが込み上げ、何よりも自分に迫る危機感と恐怖で震えを止めることが出来なかった。


《ヘッヘッヘ、安心しろおじょうちゃん。痛みなんか感じる余裕もないくらいすぐにあの世に送ってやるよ》


そんな狂気の視線にユナの背筋は凍りつき、まるで金縛かなしばりにあったかのようにその場を一歩も動くことが出来なかった。


ユナの心にあきらめという深い暗闇がおおい始めていた。


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