Re:union IF バッドエンド
バッドエンドです
切ないのとか嫌いな方は見ないでね???
後輩「私は…先輩のことが好きです。付き合ってください」
俺「!?」
完全に予想外だった。さっきの前振りはこのためか…と納得もした
俺「俺は…引っ越すんだよ?遠距離でもいいの?」
後輩「…構いません。それでも先輩が好きなんです。私はもう逃げません」
俺「…」
後輩「私じゃ先輩の特別になれませんか…?」
俺「俺は…」
さっきの言葉を思いだした。正直に答えなければならない
俺「俺も君が好きだ。ずっと前から好きだよ」
俺は、そっと彼女を抱きしめた。ずっとこうして居たいとすら思う
後輩「せん…ぱい…」
俺「引越しの件、ここに残るために交渉してみるよ」
後輩「はい、結果報告待ってます」
俺は家に帰った
俺「ただいまー」
母「お帰りーご飯出来てるよ」
俺「あのさ、母さん、話があるんだけど」
母「何さ」
俺「引越し、やめることって出来ないか?」
母「無茶言わないでよ、なんのための引越しよ?あんた一人が残っても意味ないじゃない」
俺「…」
母「向こうなら社宅で、かなりいい家にも住めるのよ?何が不満なの?」
俺「―な―が」
母「え?なんて?」
俺「好きな子が出来たんだ」
母「…付き合ってるの?」
俺「うん…」
母「…」
俺「…」
母「…分かった、父さんに話してみる」
俺「ホント?」
父さんに話してみる と言うことは母さんは認めてくれたということだ
母「ちょっとこっちに来なさい」
俺は母さんに呼ばれて行くと、母さんが電話を渡してきた
俺「もしもし」
父「巫山戯たことを抜かすなよ」
俺「!!」
父「彼女かなんだか知らんが、そんなもののために周りに迷惑をかけるな!もっと大人になれ!」
俺「…」
父「俺は認めん。それだけだ」
…電話が切れた。言いたいことだけ言われて
母「説得出来なくて、ごめんね」
俺「母さんは悪くねぇよ…」
母「ごめんね…」
俺は自室に戻ると、彼女に電話をかけようとして止め、メールで
『ごめん、説得無理だった』
とだけ送った
返事はすぐに返ってきた
『電話してもいいですか?』
と書かれていたので、俺はすぐさま電話をかけた
後輩「もしもし」
俺「もしもし、俺だけど」
俺「ああ…」
俺は、母親は許可をくれたが父親が頑として譲らなかったことを話した
後輩「そう…ですか…」
俺「ごめん…ごめんな…」
後輩「いえ…」
そう言うと、俺は…言わなければならない言葉を口にした
俺「あのさ…」
後輩「はい」
俺「俺たち、やっぱ別れよう」
後輩「…」
彼女は、泣いていた。泣かすのは2度目だ…
俺「俺は、ずっと会えなくてもお互いに想ってられると思えないんだ」
俺「遠くにいてずっと変わらない想いなんてないんじゃないかな」
俺「現実は小説みたいに上手くいかないから…」
俺「だから…別れよう」
後輩「…はい」
それだけ言って、俺は電話を切った
俺は、声を上げて泣いた
初めてしたまともな恋が、こんな形で終わるなんて誰が思うだろうか
エピローグ
三月末、今日は、引越しの日だ。
あれから俺は、作業のように残りの三学期を過ごした
何をしても心動かず、友人達は俺のために色々やってくれたが、俺が心から笑うことは無くなっていった
引越しが迫る春休み、友人達はお別れパーティーを開いてくれたが、最後まで愛想笑いで誤魔化した。
「別れが辛くなるから」と言う理由で、出発時の見送りは断った。
だから、友人は誰も出発時刻を知らない。
―約一人を除いて。
後輩には、教えておいた。
たぶん来ないだろう、あんな手酷い別れ方をしたのだ。来ない方が当然である。
…そろそろ新幹線に乗る時間だ。
俺と母さんは新幹線に乗るホームへ向かった
?「待ってください!!」
突如、大声で叫ぶ女の子の声が聞こえた
この声は…
後輩「先輩!待ってください!」
後輩だった。
俺「来てくれたのか…ありがとう」
後輩「…行っちゃうんですね」
俺「ああ…お別れだ」
後輩「先輩」
俺「ん?」
俺は彼女の方を向いた
チュッ
俺「♡!!ГШ ☆↑♪↑「^>♪、」®©♦!?」
後輩「先輩、ずっと好きでした。さよなら」
彼女は無理矢理作った笑顔で目に涙を浮かべながら俺を見送ってくれた。
新幹線が動き出す。彼女はホームで最後まで見送ってくれた
俺「俺だって…俺だってずっとずっと好きだったってんだよ…再会する前から、中学の時からずっと…」
俺は、涙が止まらなかった…