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セブンスソード―七つの聖剣―  作者: 音無 桐谷
第六章 魔王討伐編
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魔王討伐編6-4

いつもいつも、6-3とか6-4では面白くないので別タイトルを考え手見た音無。

別タイトルー復活ー


というわけで、アロイス戦決着と、魔王戦へのつなぎの話です。

 復活した焔は、先ほどとは比べ物にならないスピードでアロイスとの間合いを詰め、右斜めからの斬撃を放つ。

「同じことの繰り返しじゃ、勝てないぜ!!」

 アロイスは、「見えた未来」を元に、バックスッテプで確実に攻撃をかわす。


 その次に、アロイスが見た未来は「突きをすると見せかけて後ろからミネルバが飛び出してくる」と言ったものだった。

(そんなのはお見通しなんだよ!!)


 アロイスは余裕綽々の笑みで左へ華麗にかわす。


 はずだった。


(え?)


 後ろには確かに人がいる。先ほど見たとおりミネルバが。だが、彼女は攻撃どころか、構えすら取っていなかった。


(ということは……!)


 アロイスは自分の足元に小さな竜巻を作って、急激に回避スピードを上げ、「降りる予定だった場所」よりも数メートル遠くに跳んだ。


 その数秒後には、降りるはずだった場所に、聖剣の水平切りが放たれていた。


(見えた未来と違うな……ま、たまたまだろ)


 アロイスは自分にそう言い聞かせて、再び焔の「未来」を見る。

 そこには、再び迫ってくる焔がこっちの攻撃を右に回避して、突きを放つ、という未来だった。

 それを元に、アロイスが作りだした次の行動は、自分も右へ回避し、杖で打撃を当てる、と言うものだった。


 そして、焔が間合いを詰めるために突撃してきたところを、プランどおりに行動し、黒炎の玉を放った。

 しかし、焔は回避どころか、逆に黒炎の玉を切り裂き、間合いに入ってきた。


(うぇ、マジかよ……)

 アロイスは引きつった笑みを浮かべながら、なにも出来ずに、聖剣の切り上げ斬りを喰らった。

 剣撃の威力はすさまじく、杖を粉々にし、わき腹から、左肩にかけて深く斬り付けた。

「がはっ!!」

 アロイスはそれなりの勢いで後ろに飛び、仰向けで倒れた。

 焔はそのあと、ただ、薄暗い廊下の先を見据え、歩きだそうとしたが、弱々しい声で、アロイスに引き止められた。

「……まて」

「どうかしたのか?」

 そしてアロイスは、焔を見ることも無く、その状態のまま自分の持った最後の疑問を焔に聞いた。


「お前も未来が見えるのか?」

「いや、残念ながら、未来は見えないよ」

「じゃあ、最後の攻撃、どうして回避せず、迎撃なんてできたんだ?」

 その質問に焔はそっけなく

「そりゃ、そっちの考えることがすべてわかっていたからだ。だったら、対策は簡単だろ?」

「そうか、作戦がばれちまってたのか…………」

 そこで、アロイスは納得がいったように静かにその目を閉じた。


 ◇◆◇◆◇


 その後、焔の今だ赤く輝く瞳や、どうして生き返ったのか、についてミネルバ、アリスに色々聞かれたが「ま、気にすんな」と笑って受け流した。


 それから数分後には他の魔物とぶつかっていたであろう、二ルス&クラウス。それから、なぜかやってきたリーナが焔たちと合流した計六人で長い廊下を再び歩き出した。


「ねぇ?やっぱりアイツは未来が見えていたのかしら?」

「……アリス、やっぱりきづいてた……酷い」

「わ、わかってて言わないはずないでしょ!!わかったときにちょうど火の玉が見えたのよ!……ちょっと、嘘じゃないから、ミネルバ、ね?その冷たい目線やめよ、やめよってば!」

「おいこら、このクラウスの名で命じる。……少しは緊張感もちやがれ」

「「歩きながらハンバーガー食ってるヤツに言われたくない!!」」


 そんな楽しい会話をしながら、大きな門に六人はたどり着いた。


「ここで、あってるよな二ルス」

「あぁ、間違いないね」

 焔と二ルスの相槌に全員が息を呑んでその扉を見ていた。その扉は所々に宝石などが装飾品として贅沢に使われている立派な扉で、いかにも「王の間」の扉という雰囲気をかもし出していた。


「開くぞ」

 クラウスのそんな声とともに、扉は、ギギギギ、という重音と共に、開かれた。


 ◇◆◇◆◇


「いよいよ、クライマックスですが、この章の感想は?」

「さぁ……」

 君はそんな風に生返事を返して上っていくスクリーンを見上げていた。それを見ていたタキシードの男はため息をついて、話を再開させた。

「……まぁ、いいでしょう。それでは、貴方はもしこんなことが起きたとしたら、どうしますか?」

 君はその質問に少し考えてから答えた。

「……そんな日常はいらないな」

 そう。てっきょく人は生物。自ら危険に飛び込むようなマネはしないし、そう言うのは回避したいと思う。


「そうですか。では、もう会話のネタが切れたので、次へ進みましょう。彼らの最後の戦いへ……」


 そう言ったのを合図に再びスクリーンが降りて来て、物語の続きを紡ぎだす。


 続く

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