七王会議編5-1
またまた一日で仕上げているので、誤字、脱字気づいたら教えてください。
……重大告知は後書きにて!!
七王会議編
―――――――滞在二日目
「いやー、久々に見たなこの市場」
そう言いながら焔は体と手足を車椅子にがっちり固定された状態で街の中を散歩させてもらっていた。のんびりとした散歩の時間。だが、
「ミネルバ、もう五分立ったから押すのこんどは私よ!変わりなさい 」
「……あと十分」
「ま、待てないわよ!!」
「お二人とも、ケンカはしないでくださいね~」
そんな少女たちの、元気な声が聞こえてきた。ケンカしている少女たちの一人、ミネルバ・レイチェルに焔は優しく笑って、
「順番は守れよミネルバ」
と言った。するとミネルバはまるで顔を隠すように俯き
「わかった……」
と言った。
それを聞いた焔はまたすぐに前を向いて半年ぶりにもなる街の景色を眺めていた。
このの一帯はヴォール市場と言い、この街で唯一朝一番に開いている。色とりどりの品物や服を着た人々が歩き回り、一思いに買い物を楽しんでいる様子を見ていると、自然と笑みがこぼれる。
そしてある酒場を見つけた焔は、三人を説得し、酒場「フェアリーパウダー」に入った。
店内はまだお昼のこともあって客一人いなかった。
すると店番をしていた身長からして十二歳ほどの少女が焔を見て、店の奥に行き、
「お父さん!、お父さん!!焔兄ちゃん帰ってきたよ」
「な、なんだって!?」
と大声で叫んでいた。
すると店の置くから髪はなく(スキンへッド)に黒の瞳で背丈が軽く二メートル以上あり肩幅に関しては、焔よりも大きい大男と呼ぶに相応しい男が出てきた。
「ここは焔さんの何なんですか?」
リーナがもっともらしい質問をする。それを聞いた焔は簡潔に話を述べた。
「ここは、俺のいる第七部隊の寮だよ ちなみにあの男は、アクセル・ブルー二、第七部隊元隊長の人だ」
焔の姿を見たアクセルは声をだすことも無く、拳を前に突き出し、固定されている焔の手に軽く打ちつけた。
「よく帰ってきたな、漆黒の流星」
「おう、アクセルも元気そうだな」
焔がそう言うとアクセルは後ろにいた少女達を見てニヤリと笑い。
「全員お兄さんの恋人にならないかい?」
とゆう失言をしてアリス、リーナ、ミネルバからの平手三回をくらいノックダウンした。
焔は倒れてしまったアクセルを少し哀れんだ目で見下ろした後、隣に立っていたエプロン姿の少女に声をかけた。
「リーズもひさしぶりだな、元気だったか?」
「うん!もちろんだよ焔兄ちゃん!」
リーズと呼ばれた少女は頭にあるウサギの耳を揺らして、元気な返事をして焔を見た。そのあと三人の方に体を向けて、
「どうも、リーズ・ブルー二ーです。倒れているアクセルの娘です よろしくお願いします」
と丁寧に自己紹介をした。それにつられて全員自己紹介タイムになった。
「私はアリス・ローゼよ ヨロシクねリーズ」
「私はリーナ・アルベルトです ヨロシクねリーズちゃん」
「……ミネルバ・レイチェル ……よろしくリズリズ」
リーズはミネルバのあだ名に首を傾げたが、特に気にすることも無く、後ろの棚にあるお茶を取り出して全員分を注いだ。
その後、焔は
「アクセルと少し話があるから四人で話していてくれ」
という言葉だけ残して店の奥へと行ってしまった。
暇になった四人は焔の言いなりになったわけではないが、開いているテーブルに座り雑談することにした。
まず始めにアリスがリーズに焔についての質問をした
「ねぇ?焔ってココじゃどんな人だったの?」
その質問にリーズは普通に答えた。
「そりゃ、二つ名を持つくらいなんだもん強い人だったよ……逆に、あの焔兄ちゃんがそこまで傷つくくらい激しい戦いだったんでしょ?……兄ちゃんもしかして、また「囮」になったの?」
その鋭い質問にアリスたちは、あの街で起きたこと、焔の出した作戦をそのまま伝えた。
それを聞いたリーズは頬を膨らまして、怒り出した。
「もう!また一人で敵と戦う、スタンドプレー精神が抜けてないんだから!いつもココでは危険だからやめてって部隊全員で土下座もしたのに!!」
それを聞いたアリスたちは以外にも焔は「わからずやなのでは?」という懸念がでてきた。だが
「ま、生きてればいいんだけどさ……でさ、」
リーズが話題転換すかのようにそう切り替えして
「焔兄ちゃんの恋人は誰なのかな?」
という、突拍子もないこといいだした。その質問を聞いていた三人は驚きのあまりむせて、口に含んでいたお茶をすべて横や後ろに噴出してしまった。
「……だ、誰も恋人なんかじゃないわよ~」
アリスが少し引きつった笑顔をしながら丁寧に答えてあげた。リーズは気持ちでも読み取ったように、
「……ふーん そうなんだ」
とすぐに引き下がった。
その後はリーズに地図でいい素材の服が買える場所や美味しい料理のある店などを教えてくれた。……ただ、そのときさり気なくこの酒場も紹介していたので、そこは商人の娘だなという気がした。
しばらくして、少し落ち込んでいる焔と、かなり上機嫌なアクセルの二人が戻ってきたので四人は船へと引き返していった。
「どうしてそんなに落ち込んでいるの焔?」
アリスが尋ねると焔はさらに肩を落とし、
「……気にしないでくれ」
とだけ言って寝てしまった。
――――――――アリス達が話していたころ、厨房では二人の男が熱い駆け引きをしていた。
「……週五万でミネルバに修行させてはくれないか?」
「……二十万だ」
それを聞いた焔は、怒りの衝動を何とか抑えて次の一手を撃つ。
「なら、食費もこちらで負担するから十万でどうだ?」
「食事なら俺の考えた特別メニュー出すからいらん。……逆に金かかるぞ?」
そして、焔はその一言でついに心が折れてしまい、
「……わかった 一週間のみの二十万で頼む」
その言葉を聞いたアクセルはニヤリと笑い、
「交渉成立だな」
と言って焔の車椅子を押して話していた四人の下へ向かった。
◇◆◇◆◇
―――――――正面門
門のところにはとある兵士が見張りをしていた。すると、こちらに向かってきているフードを被った五人の集団がいたので、怪しいと判断し声をかけた。
「おい、あんた達は何者だ?」
その問いかけに一人の男が、フードを取って顔を見せたすると兵士は自分の過ちに気づき、すぐに敬礼をして先に促した。
「し、しつれいしました。七王殿たちでしたか!どうぞお通り下さい」
その言葉を聴いた五人は敬礼で返して街の中へと行ってしまった。
◇◆◇◆◇
――――――その夜、病室では、看護士のアンナが焔の血液検査をしていた。
「……うん、これならもう大丈夫ね 」
そういいながらアンナは焔につけられていた枷をすべて取り外した。
焔は感激のあまり立ち上がろうとしたが、両足骨折だったことに気づき、やめておいた。
すると突然アンナさんが少し重たい口調で切り出した。
「あなた宛に艦長から指示がでてるわ」
それを聞いた焔も喜びの顔から一変してすぐに軍人としての顔つきになった。
「どんな指示でしょうか?」
「明日の朝十時ごろに、蒼穹城の「王の間」に顔を出してだそうよ」
それを聞いた焔は敬礼をして立ち去ろうとするとまたしてもアンナに引き止められて、
「それと会議があるから、誰か一人連れてったらいいわ……ちなみに私は他の仕事があるからダメだから」
それを聞いた焔は背中を向けたままアンナに
「わかりましたアンナ大尉」
と言って今度こそ後にした。
――――――――――――そして次の日の朝、
焔はいつもの黒衣をまとい、アリスの部屋へと訪れ、二回ほどノックをして返事を待った。
するとそこには、アリスが目を擦りながら、ピンク色の下着が見えてしまうほど透け透けのネグリジェを着た状態で出てきた。
「はい?ウサギが好きなアリスちゃんですが、どなた?」
「ぐはっ!」
焔はアリスの普段は絶対に見れない甘声とその姿で、それがあまりにも可愛く、脳がオーバーヒートしてしまった。
「……って、焔?…………ぎゃあー!!!!!」
アリスもようやく寝ぼけモードから回復し、自分が何をしているか理解し、すぐに扉を閉めて部屋へ戻ってしまった。
◇◆◇◆◇
その後、アイスクリームを奢り、機嫌を直した後に、ココへ来た理由をはなした。
「俺と一緒にあの城に言ってくれないか?」
「え?どうしたの急に?……何かあるの?」
アリスはなぜか顔が赤くなり色々な妄想が駆け抜けていった。だが、想像していたのとはまったく違う返事が返ってきた。
「会議があるんだけど……」
「……なんで私が行くのかしら?」
焔はアリスの態度が豹変したのを察知し、すぐにご機嫌取りにはいる
「会議終わったらよ、何か好きなの一つ買ってやるからな?会議で俺の変わりにメモ取ってくれないか?」
「うん♪いいよー」
そういってアリスはニコニコしながらお願いを聞いてくれた。
その後、焔はアリスに車椅子を押してもらいながら、街の中心にそびえる、蒼穹城へと進んでいった。
――――――そのころミネルバは昨日、焔の指示であの酒場「フェアリーパウダー」へと訪れていた。
ミネルバは客のいない店内を確認して店番をしているリーズに話しかけた。
「ねぇ、あなたのお父さんは?」
そう尋ねるとリーズは店を閉めると、手招きをしてきた。それはまさしく「ついてきて」の合図を送った。
ミネルバその指示に従いついていくと街のはずれにある材木置き場らしき場所にたどり着いた。
そこには当然のように、店の店主でリーズの父のアクセルがいた。
しかし、その手には、大きく綺麗に輝く漆黒のハンマーが握られていた。見るからに軽く、五、六十キロはあった。
「よし来たな……まず剣を抜け」
ミネルバは一応訓練だと聞いていたのですぐに剣を抜いて構えは取らず、地面に刺した。
「で?何をするんですか?」
ミネルバはそう尋ねると、アクセルはニヤリと笑い、
「模擬戦でもやろうじゃないかミネルバちゃん?」
そういって、その体格からは考えれないような速さでミネルバにせまった。
◇◆◇◆◇
「アンタがリーナだね、焔君から話はきいてるよ中へお入り」
「はぁ……しつれいします」
リーナも焔の指示に従い、とある下宿先までやってきた。そして中年の女性の案内に従い、とある部屋の前にきた。
「私だ隊長さん、リーナっていう焔の連れを連れてきたよ!」
そう言うと扉が開き、目の前の椅子には、金髪で灰色の瞳を持つ少年がいた。
「君がリーナさんかい?焔から聞いていた通りの綺麗な女性だ」
「そんな、それほどでも~……ところで貴方お名前は?」
とリーナは顔を少し赤らめた後、相手の名前を尋ねると少年は椅子から立ち上がり、綺麗に一例をした。
「どうも、私は第四部隊隊長、エドワード・ラドクリフです。今日から三日間あなたの教官をするよう依頼されましたので、よろしくお願いします」
リーナは焔から一応これまた「修行」と聞いていたので、
「何をするんですか教官?」
と尋ねた。するとエドワードはバラを一本取り出して、
「では、模擬戦でもしますか」
といってエドワードは窓から飛び出して裏庭の方に着地した。
◇◆◇◆◇
そのころ、焔とアリスは城の中へと入り、王の間へと案内されていた。
そして大きな扉が開け放たれると、真っ直ぐレットカーペットが敷かれており、正面に立派な杖を持っちしわで目が見えていない王様が座っていた。
「どうも王様……半年ぶりでございます」
焔が肩膝をついて恭しくお辞儀をすると王はとても喜ばしそうに言葉を続けた。
「おお!帰ってきたか!無事で何よりだ「漆黒の流星」……その後ろのカワイイお嬢ちゃんは?」
そう問われると、アリスは自ら名を名乗った。
「アリスと言うものです 今回は焔の助手としてまいりました……お目にかかれて光栄です代三代大東連合首相、フェルナンド・カエサル殿」
それを聞いたフェルナンドはそのまま静かにうなずいた。
「何か御用で呼んだのでしょうか?」
焔はそう尋ねると焔はすぐに用件についてフェルナンドに尋ねた。するとフェルナンドは顔を険しくすることも無く、
「いや、何もないよ 無事な顔を確認したかっただけ」
それを聞いたアリスは少々あきれかけたが、黙ってその場をすごし、首相とのお話は終わった。
――――――それから十五分後
「いよいよだ……準備はいいか?」
「もちろんよ」
お互いにそんな言葉を言い合い、二人は会議場の門を押し開けるのであった。
続く
どうも、もう気力が半分の音無です。
というわけで、重大告知いきたいと思いま~す。
この物語、「セブン・オブ・ソード」は次回の新章「魔王討伐」編でめでたく、・一旦・完結となります。
完結した後は速いうちに、新作を出したいと思うのでヨロシクおねがいします。
それでは!
by音無