表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セブンスソード―七つの聖剣―  作者: 音無 桐谷
第四章 ブラッドパレード編
22/32

ブラットパレード編4-4

どうも音無です。一日で仕上げているので、誤字、脱字の指摘お願いします。

 第一斑 焔


「うぉぉぉぉぉ!!」

 焔は全速力でゴルゴレスに突っ込んでいった。それに大してゴルゴレスは足を縦横無人に振り回し近づけさせないように攻撃を仕掛けてくる

 すると突然焔は足に力が入らなくなり、そばにあった瓦礫に足をとられ倒れてしまった。


 ……しまった!


 そう気づいた時にはもう頭上から鋭く尖った足の先端が残り五十センチというところまで迫ってきていた。


 俺は死ぬのか……


 焔はそう思い思いっきり目をつぶった。

「死ぬんじゃねぇぞ」

 そのとき焔は無意識のうちに、瓦礫を蹴って受身などを完全に無視し砂だらけの地面を二メートルほど転がった。

「……そうだ 約束してたんだよな俺」

 焔はそう言って一度目をつぶり思い返した。

 アリスにリーナやミネルバ、それに、瑠璃。それから街の商店街の人々、今までの依頼人、であったたくさんの人々のことを……


「死ねない……」

 焔の静かなつぶやきにゴルゴレスは反応した。

「なんだって?悪いがお前はココで死ぬ運命さだめだ」

 それにたいして焔はありったけの声を上げて叫んだ

「俺にはまだ、お礼を言わなくちゃいけない人がいるから死ねないんだよ!!」

 その瞬間、剣が輝き始めた。

 さらにポケットの中に入れて集めていたほかの四つの石も反応した。これはかつての剣の欠片である。それから焔は一瞬にして光の球に包まれた。

「その光は!……させるかぁぁぁ!!」

 ゴルゴレスは突然大声を上げて飛び掛り、足八本で潰そうとしたが傷一つつくどころか輝きが強くなったとたん、足がすべて灰となって散ってしまう

「うぐっ!」

 唸り声を上げてゴルゴレスは地面に落ちたが、すぐに治癒能力をフルで使い瞬く間に再生させた。

 けれども、もうそのときにはもう光の球は消えてなくなり、その場所には焔が浮いていた(・・・・・)

 焔の姿は背中に六本の剣が羽のように生えてその一本一本が神々しく光を放っていた。

「覚醒してしまったか……」

 ゴルゴレスはそうつぶやいた。当の本人の焔は、自分が今ならゴルゴレスに勝てるということだけを認識しゴルゴレスに向かって頭の中に自然と技の名前がでたのでそれを言いながら切りかかった。

流星連撃シューティングスター・ストライク


 次の瞬間には、焔はゴルゴレスのそばを目にも留まらないスピードで飛翔し、ゴルゴレスを空中に浮いている六本の剣で切り刻み、絶命へと追いやった。


 その後焔は意識が朦朧とする中、戦闘中の時から聞こえてきた魔法の爆発音のするところまで飛んでいき何が起きているのか確認しにいった。


 第二班 アリス&ミネルバ


 もう、ここまでなの?


 アリスは頭の片隅でそう考えながらも火の球を放ち続けていた。最初の方は瓦礫などにぶつけ、砂埃を撒き散らして逃げようともしたが、すぐに上空から風がやってきて、うまくいかなかった。

 かと言って上空を狙ったら、その瞬間に少年が一瞬で間合いを詰めその鋭利な鎌できりかかってくる。


 どうすれば逃げれるの?どうすれば……


 アリスは魔法を放ちながらずっと考えていたが、答えは一向にでず、魔力だけがどんどん無くなっていった。そしてついに、中央広場へと続く大通りに出たところで魔力は底をついてしまった。

「あーあ、もうやーめた……死ね」

 それと同時に少年の気も変わったようで一瞬にして目の前に現れその腕をふるった。だが、その鎌は自分に突き刺さることは無く、逆にアリスの目の前に落ちた。

「なんだって?……」

 それを最後に少年の首が地面に転がり、断面からは緑色の液体が空中へと広がった。そしてアリスにも少々かかり、鼻にくるいやな臭いを放っていた。

「……何が起きたの?」

 アリスはそう言って斜め下に向けていた視線を前に向けると、そこには羽が生えたように剣が背中についている焔の姿があった。その目は今にでも倒れそうなくらい疲れきった目をしていて、目の前に立っているのも不思議なくらいの光景だった。

「……大丈夫か?……アリス」

 焔の呼びかけにアリスは涙を見せないようにうつむき

「遅いわよ……」

 とだけ言った。それを見た焔は静かに微笑み、そのまま残像だけを残して空中へ飛んでいった。

 そして瞬く間に空中にいた蝶の悪魔を切り刻み地面へと落とした。

「……良し、戻るか」

「……うん」

 それからは焔はアリスとミネルバを抱えてゆっくり戦火に燃えている街を見ながら揚陸艦の港へと飛んでった。


 第三班 第二小隊&リーナ


「怪我をしている人を優先に中へ進んでください。その次に老人、子供、女性、そして最後に男性の順番に中に進んでくださーい」

 リーナは到着した揚陸艦への誘導を雷魔法で拡声器を使い支持をだしていた。

 すると、耳元にある無線でドミニカ隊長から連絡が入った。

「リーナ、そっちは順調かい?」

「はい!数分で住民の収容が完了します そちらは?」

「こっちもそろそろ索敵規模を縮小する……少し速いがご苦労だった。」

 リーナはドミニカからねぎらいの言葉を受けて少しうれしかったが気を抜かずにしっかり住民の誘導を行った。

 ちょうど今いる住民の収容が完了したとき、突然、街の上空から突然何かが飛んできたと思うと、そのままリーナのそばに墜落した。砂埃が晴れてリーナが除くとそこには、アリスとミネルバとアリスのお尻に顔をうずめる黒衣の変態がいた。

「ちょっと、こんなタイミングで気を失わないでよ焔!もぅー!」

 アリスがお尻をどかすとそこには気を失っている焔の姿がいた。しかも、腕には大きな傷を負っていた。

「今すぐに医務室へつれて行きましょう!」

 駆けつけた第二小隊の面々も状況を把握したようで、ドミニカがそう言うと、アレンとロベルトが焔をドミニカが一人でミネルバを背負い、先へ行ってしまった。

「肩かしましょうか?」

 リーナがアリスにそう尋ねるとアリスはふらついて

「……えぇ、少し寝かせてもらえるとうれしいわね……」

 とだけ言って気を失った。


 ◇◆◇◆◇

(ここは?……そうだ!二人は!!)

「アリス!!」

 そう言い起き上がろうとした焔を慌ててナースの服を着た身長百八十センチくらいの綺麗な女性が驚いた様子で見ていた。

「!!……だめよ、まだ傷が直ってないわ焔」

 焔はその声に聞き覚えがあったため確認の意味で彼女の名前を呼んだ。

「アンナさん?」

 それを聞いたナース、アンナはにっこり微笑んでうなずいてくれた。しかも

「じゃあ、今他の三人を呼ぶわね」

 とまで言ってくれた。焔は改めて、アンナさんに感謝の意を込めて首だけで礼をした。


 そしてみごとに質問とお礼の集中砲火を焔は浴びた

 三人同時;「もう大丈夫なの?」

 焔; 「大丈夫なわけないだろ 起きているので精一杯だ」

 アリス;「死んでないよね?実はもう死んでいて精神だけで会話しているとか……」

 焔;「なわけあるかよ……」

 ミネルバ;「ありがとう、助けてくれて」

 焔;「きにするなよ 当たり前のことをしたまでだよ」

 リーナ「……生きててよかったです、変態焔さん」

 焔;「なんで変態扱いなの!?」


 そしてそこで、ナースのアンナさんから「もう時間切れよ~」

 という声がかかり、抵抗するも無理やり三人は追い出されてしまった。


「別に俺はかまわないのですが……」

 そう焔は言葉を続けたがアンナさんが首を横に振って、水をくれた。

「悪いけど、担当医として五分以上の面会はダメね」

「どうして……」

 そう言って水を飲み干した焔はアンナに再度尋ねるとアンナはようやく、理由を話してくれた

「今回、貴方には悪魔の血が少しばかりかかりすぎたみたい……それで、精神だけ興奮していて体がついてっていないのよ」

「そう言うことですか…………」

 焔はそういったのを最後に水に入っていた睡眠薬がすぐに効いて、深い眠りへと落ちていった。


 ―――――――――そして、五日が過ぎたころついに船がとある港に止まった。ちなみに船は一応軍用艦なので避難してきたエレフラワータウンの人々のいる階層は窓ガラスが一つも無く、どこをどう移動したのかは一切わからなかった。それは無論アリス達も同じで、今日始めて外を眺めることが出来る日だった。


「ココは……大東連合の土地?」

 アリスが見た光景は、空を翔る茶色い毛をした龍に、どこか華やかなつくりを施されている民家そして、何より、ここからでもみえる丘陵地帯の方角には大きな城が聳え建っていた。

「あれが、大東連合の大陸にある城の一つ、蒼穹城ですか~、大きいですね~」

 リーナが今にでも落ちそうなくらい体を乗り出してその城を見ていた。

「……アンナさんに頼まれたお使い、行こう」

 そう言って三人は通路から階段へ向かい、許可を取って大東連合、別名「龍の国」の地に足をつけた。


 ――――――――そのころ焔は……


「俺も外に出ます!!」

「いけません!」

 アンナと言い争いを三人が帰って来るまで続けていた。


 エピローグ


「それでは首相、全員をここに招集するのですか?」

 委員会会議に出席していた議員の一人が手を上げてそう尋ねた。首相は首を縦に振り、

「そのとおりだ、今回、ランキング一位から、七位までを召集し、大東連合とセブンスターズとの会議、名づけて、蒼穹城七王会議を設ける…………異論のあるものは?」

 その問いかけに手を上げるものは誰一人としていなかった。それを確認した首相は

「それでは今日の委員会はこれにて解散する……ご苦労だった」


 そして、数分のうちに会議室からは首相以外の姿はいなくなってしまった。

「決着のときだゴラン……いや、第九十二代目魔王」

 そう言って首相もその場を立ち去った。


 ――――――――それから数日、この出来事は五大陸にすぐさま広まり、この日を境にその一週間、人と悪魔、両者の血が大量に流れたことから鮮血の行進「ブラットパレード」と呼ばれるようになった。


 続く

どうも音無です。

2話連続更新でブラットパレード編完結しました。

音無はそんなに長い期間で書いていたわけではないに、なぜかものすごく時間を長く感じました。

 

と言うわけで、新章の次回予告です。次回は焔や瑠璃と同じ立場にある五大陸最強の七人がとある城に集まります。その七人から新章のタイトルは「七王会議編」でいきたいと思います。


そして、ついに、次回の更新で重大発表しちゃいます。

活動報告には今のところ乗せる気はないので、小説の後書きで読んでください。 

それでは、またいつか……

            by意識が朦朧とする音無

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ