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セブンスソード―七つの聖剣―  作者: 音無 桐谷
第四章 ブラッドパレード編
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ブラットパレード編4-3

 まず始めに焔は剣を両手で持ち、蜘蛛の右側の足を一本切り落とす。

「グルッ!?」

 蜘蛛は少しだけ唸り、残りの三本の足を焔の頭上から振り下ろし串刺しにしようとするが、そんな単調な攻撃が当たるはずもなく、焔は華麗なステップでかわして二本目、三本目と切り落とした。

「グルアア!!」

 蜘蛛は見事にバランスを崩して体を地面にたたきつけた。その衝撃で周りの建物が壊れて出ていた砂を巻き上げ焔を襲ったが焔は腕を少し前に出し目を庇うことで防いだ。

「……これでしばらくは、と言うか、もう目的は達成できたんじゃないのか?これ」

 焔はそんな独り言をつぶやいて剣を背中の鞘にしまおうとしたが、砂埃が晴れて見えた光景に驚愕した。

 そこには切り取られたはずの足がちゃんと顕在し、目の前に立っていた。

「グルル、驚いたぞ選ばれし者 まさか不意打ちをしかけてくるとは……これは一本とられたな」

「一本とったなら、引いてくれないか?」

 焔は冗談半分でそう言うと蜘蛛は考えるように唸った数秒後、

「うーん悪いがそれはできない 一個人としては別にいいのだがな……」

「いいのかよ!」

 焔はつい、冗談が通ってしまったのでツッコンでしまった。それを見た蜘蛛は笑い声を上げて言葉を続ける。

「ワハハハハハハ!!冗談だ 安心しろここでお前とあったらワシは死んででも貴様を道連れにするよう魔王様に命令されているからな」

「それじゃあ、全力で相手してやるよ蜘蛛野郎!!」

「かかって来い!……といいたいところだが、その前に名を名乗ろう、私はゴルゴレス大尉だ お前は?……」

 焔はなんとなくだがこの蜘蛛が同じ人だったら仲良く慣れそうな気がしたので、名は名乗ることにした。

「中条 焔だ」

「そうか、いい名前だ……では今回お前の相手をするのはコイツだ」

 そう言うとゴルゴレス大尉の後ろから突如同じ姿形をした一回り小さい蜘蛛が現れた。

「おじちゃん、コイツ切り刻んでいいんだよね?」

「おお!もちろんだとも 行って来なさい我が孫娘」

 焔はその会話でもう理解したのですぐに小さめの蜘蛛(それでも十五メートル以上だが)に切りかかった。

 まず始めに先手を仕掛けてきたのは小蜘蛛だった。ゴルゴレスと同じく鋭く尖った足で攻撃を仕掛けてきただが、

「甘い!!」

 焔はその一言だけ放ち小蜘蛛の足を切りつける。傷口からは緑色の液体が飛び出し焔の黒いコートにかかった。

「やるわね少年……それでも、私は負けない!!」

 四本の足で襲い掛かってくる小蜘蛛の攻撃を焔はステップで回避しながら浅いないがらも着実に傷をつけて

「ハッ!!」

 気合の入った短い声を上げて足を一本切断した。

「ううっ!!痛い!痛い!!痛いぃ!!!……もう遊ぶのやめた、殺ス!」

 そう言って小蜘蛛は先ほどとは比べ物にならないスピードで四本の足を動かし、攻撃を繰り出してきた。さすがの焔もかわしきれず、横から飛んできた五本目の足で十メートルほど横に吹っ飛び、体を瓦礫に打ちつけた。

「くはっ!……いてーなぁ、」

 焔はそう言ってもう一度立ち上がり背中の剣も抜いて二刀流の構えをとり普段は見せない殺気を放ち蜘蛛を鋭い目で睨んだ。

 そして、蜘蛛の足が先ほどから再生しているのは能力なのだろうと決めつけた。

 ――――――――そして、冒頭へと物語が戻る


「いい目だね……ゾクゾクするよ」

 小蜘蛛が突然、大人びた声で話しかけながら自分の足を舐めていた。

 焔はそんなのには目もくれずダッシュで間合いを詰め、切りかかった。小蜘蛛も初動は遅れたものの、鋭い攻撃で焔を殺そうと足で攻撃してくる。

 青炎撃せいえんげき

 焔はそう唱え、二本の剣に青い光を宿し、小蜘蛛の無数の攻撃をを紙一重でかわしながら間合いを詰め、剣で蜘蛛の足を斬った。焔はその後、姿勢を低く保ちながら蜘蛛の頭の先から腹の先までまだ青く光輝く二本の剣で深く切り裂いた。その瞬間、蜘蛛は真っ二つにはならず、その体から青い炎がほとばしり、一瞬にして弾けとんだ。


「うむ、まさかあの一瞬で我々の血液を沸騰させ、気化させ爆発させるとは、見事なものだ……いったい何度なのだ?」

 焔はその質問にただ冷たく答える。

「今のは四千℃だ まだ上げれるぞ?」

 それを聞いたゴルゴレスは体の間接を鳴らしながら

「それじゃあ、いっちょやってやるかのお、選ばれし者」


 そして、第二ラウンド、ゴルゴレス戦がスタートした。




 第二班 アリス&ミネルバ


 アリスとミネルバは悪魔の少年相手に、負けそうになっていた。

「どうしたんだいお姉さん、もう魔力切れかい?」

「あいにく、少し疲れただけよ」

 アリスは少年の鎌になった腕を首元に当てられながら強きに声を出していた。

 だが、戦況は一切変わらない。ミネルバは倒れ、アリスも馬乗りでこんな状態だ。

 少年はアリスの綺麗な赤髪に鼻を当てて匂いを嗅ぐ。

「ん~いい匂い……殺すのがもったいないくらいだ」

「やめなさい、変態、……そろそろキレルわよ」

 アリスは脅しをかけたが一向に引く気がないようなので、地面に手を当てて魔法を発動さした。


「アースシェイク!」


 それを聞いた少年は、突然、体が揺さぶられるような感覚に陥り体に力が入らなくなった。それを確認したアリスは両手で、少年を押しのけてすぐにミネルバへと駆け寄った。

「ミネルバ大丈夫!?」

 その呼びかけにミネルバは目を薄く開き、

「大丈夫……それよりココから逃げて」

 そういったミネルバは苦しそうに息をきらしながら立ち上がった。それをみたアリスはすぐに大声で言った。

「いやよ!ミネルバを置いて逃げることなんて出来ないわ!……そうだ、スモッグで、」

 そう思いミネルバは煙だまを地面に叩きつけ、黒煙を発生させた。しかし、

「そんなもの効きません!」

 そう言って上空にいた少女型の悪魔が、羽で突風を起こしてすぐに吹き飛ばしてしまった。

「……逃げられないよ僕達からはね」

 そういってさっきの少年が殺気を放ちながらこっちに迫ってくる。

 アリスは必死で感情を押し殺し、戦闘を続けることにした。



 ◇◆◇◆◇


 突然ライトアップされたステージが目の前に現れ、そこには顔を隠すようにつけられた白の仮面に黒のタキシードを着た身長170センチほどの男性が立っていた。そして意気揚々と喋り始める。

「どうも、読者のみなさんこんばんわ~、ひさびさ登場司会の男性で~す」

 司会がそう挨拶をするが、返事がまったく返ってこない。

「……むっ、じゃあどうしてこれが復活したのか勝手に喋るね」

 そう言って司会者は大きく息をすって、大きな声で言った。

「暇だったんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! だって作者あれだよ、時間があるくせに、時間がない って言って今まで放置してたんだよ!ひどくない?!」


 作者;もういい?

 司会者;まーだだよ


 司会者が一つ咳払いをして言葉を続けた。

「さて、唐突に次回予告ですが、ブラッドパレード編ついにクライマックスへ……」

 そして司会者は最後に人差し指を立ててこう言った。

「そしてこの、「ブラッドパレード編」完結後、の最新章での更新時に重大発表がありますので、こうご期待!!」

 そう言ったとたん、照明が落とされ、目の前に暗闇が広がった。


 続く

まず始めにごめんなさい。

予想以上に音無は暇だったので、更新させていただきます。

……お正月まであと四日ほどだからいいよね?


というわけで、気まぐれな音無 桐谷からでした。

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