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セブンスソード―七つの聖剣―  作者: 音無 桐谷
第三章 サマースクエア編
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サマースクエア編3-4

どうも、音無です。ここで宣言します。サマースクエア編ここで完結します。

無理やりだと思うかも知れませんが、作者のご愛嬌だと思って受け流してください。

 3-4


 到着から一夜明けた今日、焔御一行は海へ来ていた。


「速く来なさいよ、焔!!」

「そうですよ、焔さん!時間がもったいないですよ~!」

「ホムホム……速く」

「お兄様、女性は待たせるものではないですよ?」


 中条 焔は先に行った少女四人の呼びかけに答えるため、更衣室から駆け足で向かった。


 海はまだ人が訪れるには時間が早いのか、焔たちを入れた数十人の人しかいなかった。砂は細かく上りきって間もない太陽の光で綺麗に輝いている。波は至って穏やかで船でもあれば沖にの方にも出れそうなくらいだった。(船は実際ないのだが)

「悪い、じゃあどうする?」

 焔はそう声をかけて全員を見た。まず、アリスは腰にピンクを基調としたフリルがついているかわいらしい水着を着ている。

 その次にリーナ。リーナは普段と違う青色を基調としたビキニに腰にはパレオと呼ばれる物を着けていた。

 ミネルバは船の中でなんだかんだ言っていたが、ただ黒いビキニを着ていた。だが逆にそのせいでいつもおとなしく、大人の雰囲気を出しているミネルバがさらに大人っぽく見えた。

 最後に瑠璃なのだが、瑠璃はなぜか私服の全身真っ白のワンピースを着ていた。


「どうして瑠璃だけワンピースなんだ?」

 焔がそう質問をすると瑠璃は一回ため息をついて答えた。

「……お兄様、元々私は別の用事にきていたので生憎あいにく水着を持ってきていないのです」

 焔はそれを聞いて納得した。なんせ、彼女は自分の国に攻撃を仕掛けてこようとしている集団を一人で潰そうとしていたのだから。


 そんなこんなで波打ち際で水の掛け合いをして遊ぶことにした。

「アリス、こっち向けよー」

 焔のその呼びかけにリーナと話していたアリスが「何~?」と振り向く。焔はそこに思いっきり海水をかけた。

「や、やったわね!こっちも……えいっ!!」

「やめろよ!……ってリーナ!冷却魔法を使いながら水鉄砲撃つのやめろよ!」

 そんな反則攻撃に焔は講義するが、

「え?何のことでしょうか?べつに私魔法なんか使っていませんよ?」

 リーナは否認した。そしていまだに連続で引き金を引いて冷水を撃ってくる。焔が冷水をかわすとちょうどその後ろに立っていたアリスの顔面にかかった。アリスの額に血管が浮かぶ。それを見たリーナの顔は逆に青ざめる。

「冷たっ!!……リーナかけたわね……覚悟しなさい!!!」

「や~~~~!!ごめんなさいーーーー!!!」

 そして二人はその流れで砂浜で鬼ごっこをし始めた。ミネルバは瑠璃に砂をかけてもらってその砂の中に入ってる。……ちなみにミネルバは満面の笑みを浮かべていて今にでも寝そうな勢いだ


「ミネルバさん、気持ちいですか?」

「うん……幸せ」

「それは良かったです」


 そしてそれからそれぞれの時間を過し、昼食の時間がやってきた。

「やっぱり、海といえばバーべーキューですよ!!」

 と、出発前リーナが言ってきたので船の貨物室まで借りて腰の高さぐらいまであるコンロを積んだ。そして現地で肉や野菜を買い、焼き始めた。もちろん焼くのはリーナである。


 ――――――焼き始めてから十五分。

「みなさんそろそろですよ~」

 リーナがそういって砂の城を作っていた焔、瑠璃、アリスを呼んだ。焔たちは城作りを一旦放置しレジャーシートがひいてある所まで向かった。そしてコンロに近づくたびに肉のたれの匂いが近づいてくる。

「……おいしそう」

「「「「ミネルバ、いつの間に砂からでたの?!」」」」


 そんな神出鬼没のミネルバとも一緒に昼食を食べた。リーナの焼いた肉は程よく脂が残っていてしかもこげている部分がほとんどなく綺麗に焼けていた。……つまり

「「「「めちゃくちゃおいいしい!!」」」」


 と四人同じセリフを同時に(二度目)言うことになった。

 午後からは瑠璃が用事でいなくなってしまったが、ビーチバレーや途中だった高さ五メートルの城を作ったりして過した。

 ――――――そして楽しい時間はあっというまに過ぎっていった。


 そして夜、焔が他の部屋で寝ている三人全員が寝たのを気配で確認して外に出た。

 宿の外にでると、船で最初に会ったのとは真逆のなんの装飾もない黒い服を着た瑠璃が立っていた。その片方の手にはあの大鎌が握られている。

 ちなみに今の焔の服装はいつものくるぶしのより少し上まであるブラックコートを着て背中には淡い紫の剣が月明かりを浴びて輝いている

「よし、道案内をたのむ」

「わかりました」


 そして瑠璃を先頭に二人は夜のヴェイヴタウンを疾走した。


 ◇◆◇◆◇


 たどりついたのは元々魔法の艦砲射撃(敵の拠点などを遠距離から攻撃すること)に備えた地下壕だった。

「ここなのか?」

「まちがいありません」

「監視は?」

「いません……不気味なくらい静かです」

 焔は念のため瑠璃にいくつか確認してから地下壕への扉を開けて中へと突入した。


 中は綺麗に整備された地下へと続く長い階段があった。その先は何も見えずただひたすら暗闇が続いていた。

「いくぞ」

 その一言だけいって焔は足音と気配を殺して慎重に進んだ。


 数分歩いていると階段が終わったことに気がついた。瑠璃の暗視魔法であたりを見渡すと金属で出来た長い廊下が続いており、壁には時々いくつかの扉らしきものがあった。

「こっちです」

 瑠璃はそう言って先陣をきって慎重に進む。普段ならこんなに慎重にならなくても良いのだが、今回は二人だけでの潜入なので気づかれてはさまれたら勝ち目がないからである。


 しばらく進むと「参謀部」と看板に書かれた場所に来た。瑠璃は手際よく本来は暗証番号を必要とする扉をハッキングツールを使って数十秒で開けた。

 そして焔は外を警戒しその間に瑠璃はデータのコピー&消去を始めた。


 外を警戒しているときに突然剣が頭の中に語りかけてきた

(おい焔、仲間・・の反応があるぞすぐそばだ)

(なんだって?)


 焔はワンダーの言葉を信じて意識を集中させる。そして、確かに剣の気配があるのを探知した。

「データーの改竄終わりました すぐに爆弾を仕掛けながら出ましょう」

「悪い少し用事ができた 先に脱出していてくれ」

 焔はそんな瑠璃の申し出を断って返事を聞く前に奥へと走り出した。

 背後の瑠璃は一瞬あわてたような態度をとったが、すぐに自分のするべき仕事をするために来た道を引き返した。


 奥に進んだ焔はというと、「第一研究所」というところへ入った。広さは機械が多くてよくわからないが入ってすぐのの中心に鎖で巻かれた箱を囲むように機材やグラフが書かれた紙が落ちている。

「あれか……」

 そう言って焔は剣を背中から抜いて箱の鎖を斬って箱を開けた。

 そこには、一つの腕輪が置かれていたその腕輪からは若干ながらも光が出ている


「安心しろ、お前を迎えに来た ここにワンダーもいる」

 焔はそう腕輪に言って腕輪を胸ポケットにいれ来た道を引き返した。


 入った場所の地下入り口に来ると二十メートル以上離れた場所に瑠璃が立っていた。

「用事は済みましたか?」

「あぁ、いいぞ」

 それを合図に瑠璃は右手に持っていた赤いボタンを何のためらいもなく押した。その瞬間地下壕の入り口から大きな音と黒い煙、そして人の悲鳴が聞こえてきた。

「住民が騒ぐ前に戻るぞ」

「了解です」


 そう言って二人の一夜は過ぎっていった。…………といってももう日が昇り初めてはいたが


 その後街では観光どころではなかったのでまた五人は船に乗り三日かけてリーナの宿屋があるエレフラワータウンへ戻ってきた


 ◇◆◇◆◇


 ―――――旅行から五日が明けた今日、焔、アリス、リーナ、ミネルバの四人は市場の方へくりだしていた。

 だが、買い物のためではなく



 悪魔が街を訪れ攻撃を仕掛けてきたからであった。

「……何で?なんで悪魔がこんなところにいるのよぉぉぉぉぉ!!……」

 そして アリスの悲鳴にも似た声が戦火の炎で包まれた街に木霊していた。


 サマースクエア編 完


サーマースクエア編完結だぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!

………………しつれいしました。と言うわけで次回予告です。次回は間をいれずに、すぐ新章に突入します。

新章のタイトルは「ブラッドパレード編」です。

 久々に?焔さん&他三人のメンバーの本気の勝負が展開されます。

ちなみに今回は一人一人違う敵の相手をするので普段の描写の4倍です。

怠けないようにしっかり丁寧に書きたいと思うので今後もよろしくお願いします。

 後まだ未決定ですが、ストーリ-とはまったく無関係のお正月スペシャルを投稿したいなと思っているのであんま期待しないでお待ちください。


では今度はもう一つの作品でお会いしましょうでは……

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