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その髄穴に相応しいミサ・プラグエを

かつて疫病(エピデミア)の流行した

荒野に打ち捨てられた

獣の頭蓋に、

無機の風が吹き当たり、

哀れな音を奏でている。


それは、亡者の悲鳴であり、

穿孔から発せられる

死喘鳴の笛・・


命のない

無機の自然が行う、

生きている者への

無駄な模倣・・


ああ、ああ、

その髄穴に相応しいミサ・プラグエを

まだ誰も見つけておらぬ。

疫病の美しさを讃えるその歌は

決して人の世の

楽譜に書かれる事はない故に。


それは、

天使ウリエルにより隠され、

真実の空洞の中で

密かに流れるのだ。


苦潮(ノシーバス)で死んだ

魚の臓物の中・・

あるいは、

捨てられた医療動物の

腹部に塞き止められた

藻類グロエオマルガリータの

光を求める

その活路への希望の中に・・

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