表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/99

生きてました

グゥ~~キュル 何の音?

グル~~~キュル …………

グゥ~~~ 何の音?

グゥ! 身体の中から聞こえるよ!

グル~~ えっ 夢見てたか……グゥ~~

良かった。 生きてる!

浅葱兄や湊に怒られる。お昼ごはん食べて無いから お腹が鳴ってるよ。


頭少し痛いかな、発熱後ならこんなもんだね。


わたし、まだ目を開けてないよね? 周りで誰かいてる? えっ! えっ! まだ夢見てる?


わぁ〰️〰️匂いが違う! うちでも神社でもない!!

ましてや病院でもない、匂いが違う!

何処!!



思いきって目を開いてみた。閉じていたはずの目に光が入ってきていたから、カーテンはされていないのは、分かっていたけどそれでも眩しい。


あっ! やっぱり知らない天井? 天井低い?


あ~意識したら血が巡り出した。お腹が鳴っていたと言うことは、わたしの意識より身体の方が先に起きたんだね。


やっぱり周りで声がするね。病院の処置室より広いし大きいな。


手動く。握ったり、開いたり出来る。

足動く。あれ? 下着の履いてない感は何!!


ベットを囲む薄手のカーテンが所々動く。わ〰️何! ツンツンされている?


「君、目が覚めたかい?」

あっ、唯一会話出来た人だ。


「……はい。目が覚めました」

と、少し掠れ声で返事をした。


「あぁ~私は、医師ではないから君を見ても分からないが、会話が出来るのが私しかいない。一緒に入るが良いか?」

なるほど、通訳してくれるのか


「よろしくお願いします」

と、返事をしたら、男性が二人カーテンを避けて、ベット側に入って来た。


一人は、会話出来る赤髪のおじいさんだ。

もう一人がお医者さんなんだ、緑髪のお父さん位の年の人だ。この世界でも医師は白衣なんだね。


お医者さんが赤髪のおじいさんに何か言ってる。


「君の世話をしていた女性がいるんだが、入ってもらってもいいか?」

と、聞いてきた。看護師さんなんだろうね。わたしの色々をしてもらった人だ、お礼を言わないと。


「はい」

と、返事をしたら、ベットの反対側から茶髪の女性が入って来た。わたしの顔を見るなり優しげな表情を作って微笑んでくれた。



「私は、辰巳 藍といいます。お世話になりありがとうございました」

と、茶髪の女性に向かって言葉を発した。


それから赤髪のおじいさんに目線を送り、伝言して欲しいと訴えた。


意志が伝わったのか、女性に伝えてもらった。


「君は、たつみ あい と、いうんだね」

と、赤髪のおじいさんが、確認してきたので、


「はい。名前は、あいです」

と、名字を言っても解りにくいから、名の方だけでいいや。


「私は、こちらの言葉がわかりません。申し訳ないないですが、お付き合いください。それに、ご迷惑をお掛けしてご免なさい」

と、言っている間に女性が、背中にクッションを当てがってくれた。


「何とお呼びすればいいですか? 私は、アイと呼んで下さい」

と、お願いした。


「それなら、私の名は、シアンだ」


「……私が、そのまま‘シアン'と呼んだら怒られそうなので、他の方が呼んでいる言葉を教えて下さい」

と、お願いしたが、


「そうだな、皆は‘シアン陛下’と呼ぶが、アイにはシアンおじいさま‘と呼んで欲しいな」

と、シアン陛下がニッコリ笑顔を作って言うが、


「あの、絶対に後で怒られることは、有りませんね?」


「こっちの白衣を着ているのが、医師のディービスで妻のロッティナ、看護婦だ」

と、スルーされつつ紹介された。


「シアンおじいさま、先生と何々さんとは、こちらでの言葉で何と言うのですか?」


「ふぅん ディービス□□、ロッティナ□□だと思うぞ」


「では、ディービス□□、ロッティナ□□で合ってますか?」


「そうだ!理解が早いな」


「では、ありがとうは?」


「アイ。焦るのは分かるが、先に診察してもらうよ。君は、三日寝ていたんだから」

と、シアン陛下が言う。


「三日ですか」

と、藍が言ったら、


「驚かないんだね」


「三日で済んで良かったと思っています。よく有ることなんで」

と、藍が答えたら、シアン陛下が驚いている。


「ディービス先生、ロッティナさんありがとうございます」

と、感謝を言葉にして頭を下げた。


シアン陛下が二人に通訳してくるが、でも二人共驚いた顔をするので、シアン陛下に目を向けて、


「何を驚かれているの?」

と、聞いたら、


「アイが三日で済んで良かった。よく有るらしい」

と、伝えた結果だった。



……へぇ~……そうなんだ……


そうしていると、ロッティナがスープを持ってきてくれた。

ディービス医師にスープを飲みながらで良いかと聞いて貰って、ゆっくり口に含む。

どうせ、通訳付きで時間がかかる。

遠慮してたら、また、倒れてしまう。


ディービス医師が今の体調を伝えられるかと、シアン陛下通して聞いてきた。


「頭は発熱後の鈍痛が有りますが…………etc」

と、つらつら時間をかけて説明していたが


「すみません。先にお手洗いに行きたいので、ロッティナをお借りしてもいいですか?」

と、シアン陛下に言って、ディービス医師に聞いた。


そしたら、ロッティナが尿瓶らしいものを見せてくれたが、わたしは、首を横にふり、シアン陛下に問うた。


「ひとつ教えて下さい。後々でなく今教えて欲しいことが、あります。こう顔を横に振ったら《違う、嫌です》と、否定で伝わりますか?」

と、聞くとシアン陛下が、


「そうだな、横に振れば《否定》縦に振れば《肯定》で伝わるな」

と、答えてくれた。


「早くは歩けませんが、お手洗いの場所とやり方を教えて欲しいです。ロッティナさんにお願い出来ませんか?」

シアン陛下が困惑気味に、ディービス医師に伝える。


「構わないが、何で急に動こうとする?と聞いてるぞ」


「私は、急に物事を起こすと体調不良を起こします。

ゆっくり時間をかけて、一人でお手洗い位は行けるようにしないと、今度はロッティナさんが倒れてしまいます。

どれだけ、この三日間私に対して看護してくれたのか、目覚めた後の体調で私は、分かります」

と、ロッティナを見て言う。ロッティナさんの目の下には、隈が出来ている。


「これからの仕事の内容は、分かりませんが、休んで欲しいのです」

と、答えてた。


そのまま伝えてくれた?

ディービス医師から許可をもらった。


ベットから降り客室にある手洗いに誘導してもらう為、天蓋のカーテンを開けてビックリした。



緑髪のおじいさんと、ミカエルさん、アートムさんにルカさんが、一斉にこちに視線を向けるのだ。


よく在る光景だが、顔ぶれがいつもと違う

……そうだ、いつまは…………今は、カラフルだね。うん……


そのままロッティナさんが介助してくれて、用の足しかたとを、教えてもらった。

続き部屋に行き、新しい寝着と今度は下着らしきものもある。どうやら、身体は拭いて貰った後みたいだ。

下着らしきもの、男性のステテコみたい。膝位まであるパンツらしきもの。


……あっ! 縫い目が表側にある。


ひっくり返してたら、ロッティナさんがまた戻す。


……えっ!縫い目がある方が、表なんだ。

赤ちゃんの肌着と同じなんだ。


下着と寝着、ガウンを新しく着て部屋に戻ると、ソファーに座る様に誘導された。


シアン陛下が隣になる配置だ。向かいに緑髪のおじいさんとミカエルさんが、後ろにアートムさんとルカさんだ。

ディービス医師は、サイドソァーに座りわたしをシアン陛下と挟む形になる。


ロッティナさんは、続き部屋に行ったから休んでくれるのだろう。



「さて、アイのことを話したいんだか、体調はどうだい?」


「このままお話しすることは、大丈夫です。色々ありがとうございます」


……わたしから話してシアン陛下に通訳してもらう形だよね……


「自己紹介します。辰巳 藍 23歳です。多分この世界の住人ではないと思いますが、日本人です」

と、ここまで、シアン陛下が通訳しながらルカに聞く。


「ルカは何歳だ?」


「はい。私は、21歳です」

と、返事をして、


「ルカより年上だったのか」

と、緑髪のおじいさんが、言ったそうだ。


「アイは、医師もしくは、医師見習いか?」

と、ディービス医師がシアン陛下を通して聞いてくる。


「いいえ。私は、身体が弱いので医療関係のお勤めは、家族に反対されました。多少他の人よりは、医学に詳しい程度です」

と、答えた。


ディービス医師は、答えを聞いて驚いている。


「では、戦闘訓練は受けていないのか?」

と、緑髪のおじいさんが聞く。


「体力作りの一環で護身術は習いましたが、持久力がないので、一撃して逃げる方法しか出来ません」


「アイ、護身術とはどんな戦い方なんだ」

と、シアン陛下が聞く。


「えっとですね。襲われても身を守る避け方や、相手の急所を狙って怯ますやり方です」

そのまま伝えたら、全員困却する。


「私は、戦えても持久力と体力がないので、どっちみち負けます」

と、付け加えたが、そういう問題ではないそうです。


ディービス医師から

「高熱で意識を無くした過程は、分かっているのかい?」

の、質問に、


「はい。虚弱故の身体的疲労と冷え、精神的な疲労、脱水だと思われます」

と、答えたら、答えを聞いたディービス医師は頷いた。


ミカエルが、

「どんな仕事をしているんだ?」

と、聞いてきた。

が、わたしが答える前に、シアン陛下が、


「巫女だよね」

と、問うた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ