私のエッセイ~第百八十五弾:ボクサー列伝(8):ロッキー・マルシアノ~ ブロックトンの高性能爆弾
皆さん、こんばんは! お元気ですか・・・?
深夜の投稿になってしまい、スミマセン・・・。
マイク・タイソンのエッセイ第2弾の手直しに、かなり時間がかかりましてね。
さて、今宵は・・・いよいよ「あのボクサー」の登場です。
ジャジャーーーン!!
『ロッキー・マルシアノ』。
令和の今現在、ただひとり、無敗のまま引退したヘビー級チャンピオンです。
生涯戦績・・・49戦全勝43KO。
・・・負けも引き分けもありません。
ものすごい記録ですよね・・・KO率も高いし。
マルシアノは、本名を『ロッコ・フランシス・マルケジアーノ』といいます。
アメリカはマサチューセッツ出身の、イタリア移民の子でした。
貧しい靴屋のせがれとして育った彼は、ハイスクールを中退して、陸軍に入隊します。
そこでボクシングとの出会いがあり、4年間、そこで腕を磨き・・・
1947年春に、プロのリングへと進みます。
・・・プロ42戦目の1952年、当時のチャンピオン、ジャージー・ジョー・ウォルコットに13回KO勝ちし、念願のヘビー級王者となります。
この試合、初回にウォルコットの強烈な左フックを直撃され、プロ入り初のダウンを食らいます。
・・・が、たった「4カウント」で立ち上がり、その後、打ちつ打たれつの壮絶な試合運びとなり・・・
ついに13回。
マルシアノの強烈な右ショートフックが、ウォルコットの顔面を直撃し・・・完全に失神した王者は、そのままゆっくりとキャンバスに前のめりに沈み込み・・・マルシアノが新チャンピオンとなりました。
あとでYouTube動画の情報もいつものように掲載しますが・・・
このときのマルシアノの右フックは、通称『スージーQ』と命名され、対戦者から恐れられました。
その後、順調に防衛戦を重ね・・・
アーチー・ムーアとの試合を最後に、彼は引退を表明。
二度とリングには戻りませんでした。
そのムーアとの試合で、彼は、生涯二度目のダウンをします。
しかし、立ち上がり、執拗な攻撃で、ムーアをマットに沈めます。
マルシアノは、たしかに無敗で引退しましたが・・・その現役時代、本当に強い強豪の対戦相手は、ほぼほぼいなかったようにも見受けられます。
せいぜい、先に触れたジョー・ウォルコットと、元チャンピオンで「褐色の爆撃機」と異名をとった超・名チャンピオン、ジョー・ルイスくらいでしょう。
ルイスにつきましては、また別のエッセイで取り上げようと思います♪
この、ジョー・ルイスとの一戦は、マルシアノにとっての、いわば「出世試合」となりました。
当時ロッキーは、37連勝(うち32KO)という、恐いもの知らずの勢いであり、対するルイスはこのとき無冠とはいえ、歴史上の英雄でした。
予想通り、試合は壮絶を極めます。
・・・しかし、若さとパワーの差はいかんともしがたく、不敗の新人ロッキーが、37歳の老雄ルイスを、リング・エプロン外に叩き出し、試合の幕を閉じました。
でも試合後、ロッキーは、ボロボロのルイスをそっと抱きながら・・・そして、泣きながらこう言ったそうです。
「ジョー・・・あなたは私のアイドルだ。強く打ちすぎて、すまなかった・・・。」
マルシアノは、その温和な性格で、誰からも好かれていました。
ボクサーとしては、非常に珍しいことです。
彼の友人は、こう語っています。
「・・・あいつはいいやつだよ。貧しい移民の家庭に生まれたから、誰よりも金の大切さも知っているしね。」
彼は生涯、少年の頃の夢を追い続けました。
・・・リングの外の彼は、どこにでもいる、ごく普通の青年でした。
マルシアノのボクシング・スタイルというものは・・・あの、映画「ロッキー」の主人公ロッキー・バルボアそのものです。
じりっじりっとした『ベタ足』でバタくさく・・・ジャブは出すものの、ほとんど「飾り」みたいなもので、クラウチング・スタイルからの、技術・テクニックを無視したような「体あたり方式」で、カラダごとぶつかるような感じで、フック・アッパーをブンブン振り回して強打してましたね。
マルシアノの武器は、そのアグレッシブさ・・・つまりは、天性の「闘争本能」「タフな精神力」「とてつもなく打たれ強い、鉄のアゴとボディ」。
本当に打たれ強いボクサーでした。
まるで、「ジャック・デンプシーの再来」って感じの、前へ前へと出る・・・そして実に野生味あふれる・・・それは無骨で荒々しいボクシングでしたよ・・・。
対戦相手は、みーんなマルシアノとの乱戦にいつのまにやら付き合わされ、引きずり込まれて・・・気がついたらKO負けで、はいサヨウナラ・・・こんな感じでしたね(笑)。
とにかく連打で相手を強引にねじ伏せる、猛烈なインファイターでした。
・・・1969年8月31日。
ロッキーを乗せた単発セスナ機は、アイオワ州ニュートンのとうもろこし畑に墜落。
ちょうどその翌日、46回目の誕生日だったのに・・・あまりにも悲しい、名王者の最期でした・・・。
m(_ _)m
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
1.『DELAYED KNOCKOUT! Rocky Marciano vs. Rex Layne (12.07.1951) - Best Quality & Colorized!』
→ UP主様は、「Legends of Boxing in Color」様。
→ すげえ!この試合の「カラー着色版映像」は初めて観た!! やっぱ、読者の皆様のために、このエッセイ作った甲斐ありましたよ♪ ボクちんだって、いいコトあるんだわさ。この試合のレックス・レインの失神される姿が、なんともおいたわしい・・・。
2.『Rocky Marciano vs Harry Mathews 28.7.1952』
→ UP主様は、「Classic Boxing Matches」様。
→ マルシアノの、ものすごい左フック2連発!! ハリー・マシューズ様・・・お気の毒!!
3.『Rocky Marciano vs Harry Mathews HD | Devastating Left Hook 』
→ UP主様は、「MosleyBoxing 2 CLIPS」様。
→ 上記と同じ内容ですが・・・ちょこっと「コマ落ち」して、じゃっかん見づらいです。
4.『Rocky Marciano vs. Jersey Joe Walcott I (23.09.1952) - Full Fight in Best Quality & COLORIZED!』
→ UP主様は、「Legends of Boxing in Color」様。
→ うおおおおお!! このカラー版もあったとは!! マルシアノの「スージーQ」が、13回に炸裂します。ジョー・ウォルコットからベルトを奪った衝撃のKO劇でしたね。
5.『Rocky Marciano vs Jersey Joe Walcott II - May 15, 1953 - Fight in Full Color』
→ UP主様は、「Legends of Boxing in Color」様。
→ これもあったとは・・・。ロッキーの初防衛戦の相手は、ウォルコット。前回、失神KOでやられた、ロッキーの「スージーQ」にビビッちゃいまして、わずか1ラウンドで敗れました・・・。ウォルコットのラストファイトでもあります。
6.『Rocky Marciano vs Don Cockell 16.5.1955 - World Heavyweight Championship (Selected Round Highlights)』
→ UP主様は、「Classic Boxing Matches」様。
→ 挑戦者は、イギリスの重戦車「ドン・コッケル」。タフで強い挑戦者でしたが・・・やはりマルシアノの底力がまさったようですね・・・。
7.『Marciano vs. Moore.wmv』
→ UP主様は、「Rocky Marchegiano」様。
→ マルシアノのラストファイト。ムーアとの壮絶な打ち合いが見所ですね。
・・・では、名チャンプどうしの決戦(= ただし、このときロッキーは、まだ無冠でした)となった、ジョー・ルイスとの一戦などを紹介しながら、このエッセイを閉じたいと思います。
ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございました。
m(_ _)m
『Rocky Marciano vs Joe Louis - Film Restoration Colorized』
→ UP主様は、「Legends of Boxing in Color」様。
→ この名試合が、まさかカラー着色版であるとは・・・。
『Joe Louis vs Rocky Marciano! Insane highlights in full color.』
→ UP主様は、「MMA&BOXE」様。
→ 上記のハイライト版。こっちの方が、「いいとこどり」ですし、なによりも画面が上下につぶれておらず、見やすいかもしれませんね。こちらの方をぜひご覧くださいませ・・・。
『ロッキー マルシアーノ - 49 勝 0 敗 - ボクシング史上最強の打者 (ノックアウト ドキュメンタリー)』
→ UP主様は、「Joseph Vincent」様。
『ロッキー・マルシアーノが負けなかった理由』
→ UP主様は、「The Modern Martial Artist」様。