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ショートストーリー

聖女の前で嘘はつけませんっ!

作者: きたかが
掲載日:2020/12/17

 魔王軍と勇者軍が争う時代。勇者を加護する聖女の祈りの力が戦いの行方を左右していた。


 そんな中、聖都では聖女リーシャに近しい女官ミカサに魔王軍のスパイ容疑がかかっていた。

 最近、祈りの効果が薄い時を狙って魔王軍は動いている。

 これは聖女に近い人間が祈りの時間を漏らしているということだ。


 そして今、こっそりと姿を消そうとしていたミカサを捕まえてリーシャは尋問を行っている。



「ミカサ、言い逃れはできないわよ」

 ミカサは目をそらす。


「聖女を怒らせると怖いのよ?」

 リーシャは不敵に微笑んで、白い手をミカサに向けた。


「くらえ! 『聖なる自白』!」


 リーシャが高らかに叫ぶと、指先から白銀の光が放たれた。


「!」


「これでもうあなたは嘘をつくことができなくなったわ。さあ、なんで逃げようとしていたの!?」

「それは! 実家の母が倒れ……! クッ!」

「真実を言いなさい!」


「それ……は……」

 ミカサは奥歯にグッと力を入れて舌を噛みきろうとして失敗する。


「それは……! 私がリーシャ様をお慕いしてしまったからです!」


「は?」

「うわうぅっ!」

 ミカサは顔を赤らめて両手で顔を隠してイヤイヤする。


「あの……それは……困る……わ……」


 リーシャの集中が途切れて術が不安定になり――急に術の出力が高まった。


「ああ私のリーシャ様! あなたはあの薔薇よりも美しく! あなたに比べれば天に輝く星なんて塵も同然! ぐああっ! あなたは私の天使、Oh, my sweet heart! ぎゃあっ!」

 間にちょいちょい入る絶叫は、自白への恥ずかしみの悲鳴だ。


「あなたは魔王の手先ではないの!?」


「そうです私は魔王の手先でした! でも今はあなたの恋の奴隷でございますうぅっ! ぎゃああ!」


(これはどうしたものかしら…)


 リーシャが困っていると、突如ミカサの目がギン!と座った。


「もうこうなれば隠し立てしても仕方ありません! 私実は男なんです!」


「へっ?」


 どろんと煙が立ち上り、ミカサの姿が変化する。


 後ろで一本に結い上げた艶やかな黒髪、切れ長の黒い目。忍び装束に包まれた体は鍛え抜かれていた。


「これが……本当のあなた?」


 リーシャがガシッとミカサの手を握る。


「結婚しましょう!」

 正体を現したミカサはメンクイのリーシャにドストライクの容姿をしていた。


「は…はい!」

「そうと決まれば魔王なんてさっさと倒すわよ!」


 真実の愛に目覚めた聖女の聖なる力は一気に天元突破し、三日で世界に平和がもたらされたのだった。


「聖なる○○」って魅力的ですよね。

1000文字辛かったです。2000文字あればもっとイチャつけたのに……。

このくらいチョロくてアホらしいのが好みです。


おまけ

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 次々と衝撃の事実が明かされていくのにスッと頭に入りやすく、ツッコミ不在の漫才のようで面白かったです! 「聖なる自白」……クセになる響きですね。
[良い点] ミカサちゃん百合かな? と思ったら まさか、まさか、の展開! ぇぇぇえええええええぇぇぇぇぇぇ??? なんでしょう、勢いに押されまくりました 結婚祝いにお星様5つお贈りさせてください(笑…
[良い点]  聖女が肉食のオチですね。手のひらを返すところが面白いと感じました。 [気になる点]  二段構えからのオチなので、おっしゃられる通り文字数がもう少し欲しいと感じました。 [一言]  読ませ…
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