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童話詩二つ 『うつらつづら』『声楽家の船出』

作者: 実茂 譲

 『うつらつづら』


みたらしきんつば きなこもち

たらふくうて眠くなる

きのうろうた戦車タンクが一台

胃の腑に重うてかなわぬものよ


わしはつづらよ なんでも食べる

菓子も魚もきままに食えば

一の好物 軍記もの

宣戦布告はじめ敗戦やぶれのあいだにて

たま鉄砲てっぽうたらふく食らう


わしが食わねば 戦は終わらぬ

終わらぬ戦で大儲け

たらふく食った腹が重けりゃ

うとうとくるのはつづらのさが

そいじゃとごろりひと眠り


わしは寝ておる 戦は続く

続く戦が千歳三千歳ちとせみとせ

そろそろ小腹もすいてきた

ぱちりと両の目開いてみれば

消えてしまった 人の子の世



 『声楽家の船出』


タンタンタラレラ

タンタラレラ


我が国きっての声楽家

世界で歌うと一念発起

乗り込む船は払下げ

海軍オンボロ恥の船


誰がこの船用意した

おまえだおまえだ責任転嫁

人差し指は大忙し

弟子どもポンコツ恥の指


記者に乞われてヴェルディを歌えば

ビキビキメシメシ船が泣く

二つに折れて海の底

いおどもビックリ恥の家


先生声がでかすぎた

世界各地にヴェルディが飛んで

世界各地で船沈む

先生ぐわんぐわん誉れ喉

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