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ロード・オブ・ミーリア(仮)  作者: くらうでぃーれん
第2章 ヴァルトノルト
18/109

2.可愛さは文句なしの満点だけどな!

 城下に下りるとようやく2人きりとなり、ふいー、と気の抜けた息を吐く。


「ちょっと無理があるんじゃないか?」


 突然のクラウの言葉に、ミリは首を傾げた。

 今夜の宿を探すため散策を開始しながら、クラウは先程の会話の批評を下す。


「かまかけっていう手段は良かった。あれだけ堂々と大嘘をつけるのは素晴らしい。けど、内容がちょっとマズかったかな。入国してさほど時間が経ってないのに、酒場で聞いたってのはさすがに無理がある。はっきり言って、今回はディルクの思慮が浅かったおかげとしか言いようがないな」

「むー、そっかー。じゃあ、なんて言えば良かったのかな」


 クラウの話を聞いて、真剣に反省と問題点の考察ができるミリ。向上心もあるし、間違いなく将来は最高の嫁‥‥もとい女王となれるだろう。


「もちろん場合によっては、想像で大嘘をかますことも必要だ。だから必ずしもミリのやり方が間違いだったってワケじゃない。けど利用するなら、自分が実際に見て通ってきた場所であったものにする方がいいんじゃないかな。案内の兵が愚痴ってたとか、通りがかりの兵が話していたとか、色んな部屋から話が漏れ聞こえていたとかさ。話し合いをする時は、相手に対面する前から駆け引きは始まっていると考えてた方がいいぞ」


 クラウの解説に、ミリはムムムと難しい顔を浮かべている。

 とはいえクラウも参謀役は得意とは言い難いので、経験論で語っているだけだ。どの程度的確な意見を言えているかは分からないが、その辺りはミリも理解してくれているだろう。


「なるほどー。うーん、難しい!」


 うおー、と両手を突き上げるミリの頭を、わしわしと撫でる。


「だから勉強しに来たんだろ。けど正直、想像以上の対応力だったよ。惚れ直した」

「ほんと? へへー、じゃあもっと頑張らなきゃねー」

「くっ‥‥さすがだなミリ‥‥っ! 人目がなければ、今すぐ抱き締めて撫でまわしていたところだ‥‥! あ、いや、舐めまわしていたところだ‥‥!」

「わざわざ言い直すなー。そういうのは2人っきりの時に、ね?」


 あ、コレはわざとだ。でも可愛い。ちょー可愛い。くっそー、今すぐ叫びてー。


「よし、じゃあ宿を見つけて2人きりになったら全身くまなく舐めまわしてやるからな」

「うっ‥‥ゴメンナサイ」

「ふはは、オレをからかうにはまだまだ修行が足りんな」

「確かにそうだね‥‥じゃあ、私がクラウと同じレベルになれるまで、ちゅーもぎゅーも我慢した方がいいかもね」

「ゴメンナサイ」


 にひひー、と笑うミリは、会話の応酬においては本当に近いレベルにあるんじゃないかと思ってしまう。まあもっとも、クラウにミリを抱きしめたい欲がある以上、それを利用されればひとたまりもないというだけかもしれないけど。


 とりあえず今日は、宿をとって一休みしながら、今後の予定についてじっくり話し合いましょうかね。

 よーし、ミリといちゃいちゃするぞー。

今回は短めです。

この長さなら、前回のにくっつけちゃえば良かったかもと今更ながらに思います‥‥。


ディルク王のイメージはアトリエシリーズのジオさんを漠然と思い浮かべてましたが、書いてるうちに変わってきちゃいました。まんまあの感じにすると、普通に良い国になってそうだし。

泰然として飄々とした感じの老兵、いつかそんな感じのキャラも出してみたいです。

現役を退きつつも根っこはバトル好きで何気に戦わせたら超強いオサーンキャラはけっこう好きなのですよ~(・▽・)

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