アイリス
朝、アイリスは目が覚めると、テーブルに置いてあった手紙を読む。
「アイリスへ
勝手な事をしてごめん
世界を見に旅に出ます、ヴェルとアイリスに黙っていくのは凄く心苦しかっけど、悩んで決めた事だからどうか引き留めに探さないでほしい
本当はアイリも連れて行こうと思った、けど故郷を失ってからこの国に来るまでの苦しさをまたさせるわけにはいかないだから、ごめん
いつかまた戻ってくるから
なにかあったらヴェルを頼ってくれ
じゃ、行ってきます」
「昔から決断した時の行動力は凄かったからね。
置いていかれたのは凄く寂しいけど、応援するしかないか。。バカ兄さん行ってらっしゃい」
手紙を見ながらそう呟くとアイリスは涙を一滴流した。
「ヴェル、起きて」
アイリスはソファで寝てるヴェルを起こしてリオスが旅に出た事を伝えた。
「リオまさか、気を遣ったな。けど昔から決断した時のあいつはがんこだからな」
ヴェルは笑いながらも少し寂しそうな顔をして言った。
「リオスさん旅に出たんですか?」
アキスはいつの間にか起きて2人の話を聞いていた様だった。
「俺とアキスが国の関係者だったから邪魔だと勝手に思ったんだろうな」
「けど、私を置いてくなんて、そんなに頼りないと思う?」
元気なさそうにアイリスは言う。
「分かってるさリオは、ただリオとアイリスがこの国に来た時、大変な旅だったろ?レーヴィに来るまでの話も何度も聞いた、だからこそまたそんな辛い事をまた味わわせたくないんだよだからこそ連れて行かなかったんだ」
「それにセレーネさんも付いて行ったみたいですしね、でも出来ればリオスさんにも協力して欲しいと思ってはいたのですけど」
アキスは少し残念そうに俯いて話した。
「いや、これは元々俺とアキスの問題なんだ。それに正直言うとあんな試験が無かったら、リオには言うつもりは無かったリオが旅に出たのは俺の責任でもある」
「ううん、そんな事ないよ、けどやっぱり寂しいなかぁなんてね」
アイリスもまた笑いながらも泣きそうな顔で話す。
「それなら、俺もアキスもここに住もう。それなら寂しくないだろ?」
ヴェルツはアイリスにいい案だと言わんばかりの顔をするが
「それは、結構です。もう子供じゃないんだからさ」
少しアイリスを怒らせてしまう。
「さっ!二人とも今日も仕事でしょ?行ってらっしゃい!」
2人は少し残念そうにして家を出た。
「でも、ありがとねヴェル兄」
いつの日か言わなくなった昔の呼び名をヴェルツに聞こえないようにアイリスは呟いた。
その後騎士団に辞めたと思われた16人の同期が戻ってきたという。
だが、逃げた罰として厳しい訓練を受ける事となったらしいが16人とも見事耐え抜きもう一度入隊したらしい。