リオスの決断
積もる話をしたせいか、ヴェルとアキスはいつの間にかリビングで寝に入ってしまっていた。
アリエスも部屋に入って寝に行った様だ。
セレーネも俺の部屋を貸して寝させた。
「外に出るか」
家にある酒を持ち俺は広場へ向かった。
ーーー中央街区噴水広場ーーー
噴水を見ながら酒を飲み、考え事をする。
念願だった王国騎士の入隊、正直俺も肩書きがカッコいいと思ってたって言うのはあるが、故郷を魔物に滅ぼされたからこ10年前にこの平和なレーヴィ国に来た。
ヴェルとの出会いも街で倒れてた俺とアリエスを見かけて少し世話になったのがきっかけだった。
幼い頃から森に入ってはアリエとヴェルでよく魔物を倒してた。
けど2人だけが有名になり、少し嫉妬をしていたのはある、だからこそ王国騎士に志願したもののヴェルは王国騎士関係だった。
入隊初日からしたいをみせられ、目的はあるにしても故郷の無残さをあの時、思い出した。
父さんも母さんもあれから会ってはいなく
知らなかった事が山ほど思い浮かび少し決意が芽生えた。
「今日この国を出よう。ヴェルもアキスと行動した方が目的を達成しやすいだろう」
俺は最後の酒を一気に飲み決意した。
「私も行く。付いて行かせて」
噴水の向こうから声がした。
噴水は丁度収まり、逆側には長い髪を垂らし青い瞳をした綺麗な女性、セレーネが立っていた。
その姿を見た瞬間心臓が大きくうごくのがわかった。
セレーネは俺に近づき、決意した目で見つめてくる。
「本当に言ってるのか?旅の目的だって決めてない。全然大した事ないし、決めたのも下らないことなんだぞ」
嬉しさの反面やはり過酷であることは間違いなかった。
10年前故郷からこの国に来た時だって相当辛かった旅だった。まだ幼い10歳の俺と8歳のアリエには酷だった。
確かにそのおかげで俺は剣術をアリエは術をそれなり覚え鍛えれたと思う。
アリエもあんな辛い旅に連れて行くわけには行かないし、もしもの時もヴェルがいるから、大丈夫だろう。
「それでも行く!
平和だと思ってたこの国も裏では色んな事がある、だから私は見て回りたいレーヴィの他の国も。
私もハッキリした目的はないけど
本当はどんな世界なんだろうって、それにあなたとならその答えが見つかりそうなの。
だからついて行く。答えを見つけにさ」
彼女は俺の不安を消し飛ばすみたいに満面の笑顔で言った。
今日の夜はいつもより星が光り綺麗な夜空だった。
そして俺たちは家に手紙を置きレーヴィ国を出た。