登校
「あぁ~ぁ」
眠い。一言で言うならそれに尽きる。今日は火曜日なので学校に出声を掛けばならないのだが必要単位数は満たしているので実質でなくても良いような物だ、とりあえず二度寝をしようと掛け布団を手にしたところでチャイムが鳴った。
「誰だ?こんな時間に。まあいいや無視無視。」
居留守を決め込むことに・・・・・・・・・
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン
「・・・・・・・・・・うるせえ・・・・・・。」
出ざるをえなくなった。
「誰だぁ?マジで。凜の野郎だったらマジで仏様とご対面させてやる。」
そんな物騒なことを考えながらドアを開けた。
「おはようございます。」
燐那だった。とりあえず思考が停止した。俺は少し目をこすってから前を確認する。やっぱり立っているのは間違いなく日向燐那だった。
「お前・・・・・・・そういうキャラだっけ?」
「何を言ってるんですかあなたは。」
正直野郎に起こされたとあってはいらつくところだが何故か怒る気力が失せていた。
「何の用だ?」
「見て分からないんですか?登校時間ですから行きましょう。」
「誰に頼まれた?」
「凜さんに。」
あの野郎か。心の中で俺は舌打ちをした。確かにあいつはやたら俺を学校に引っ張り出そうとするが、俺にしてみれば何で学校なんぞに出なきゃ悪いんだと突っぱねていた。同じ対応をしても良いんだがこいつはたぶん意地でも俺を連れ出そうとするだろう。さっきのノックが良い例だ。
「しょうがねえ・・・・・・。まああがれよ、準備してくるから。」
「お邪魔します。」
燐那をリビングに座らせ、俺は着替えに二階に上がった。俺の部屋は二階にあるので、着替えなんかもそこに置いてある。とりあえず制服に着替え、俺はリビングに降りた。
「家広いんですね。」
まるで初めて人の家に来るみたいな態度で周りを見回している。俺はあきれ半分で声を掛けた。
「まあな。出るぞ。」
家をでて学校に向かう。まあ急がなくても間に合う時刻だから急ぐ必要はない。
「しかしまさか素直に出てきてくれるとは思いませんでしたよ。」
「テメエは俺をなんだと思ってんだ?」
「不良。」
「まちがってねぇけどな・・・・・・」
くだらない会話をしながらコンビニに寄って昼飯を買う。まあいつもの平和な日常風景なんだが一つ違うのが、
「急がなくていいんですか?遅刻しますよ。」
横にこいつがいることだ。
「うるせぇ・・・・・・。ちったぁ黙っとけ。」
「でも時間が」
「んなこと気にしてられっか、遅刻程度で今更騒ぐんじゃねえよ。」
それほど急ぐ必要も無いと思ったのか、時計を気にしてはいるがそれ以上は喋らなかった。俺は昼飯と飲み物を買って店を出た。後は学校まで行くだけだが、ここで一つ問題が発生した。近道をした方が早いかと思い近道を通ったんだが燐那の野郎が荒れ地を歩くのに慣れてない上にそれを黙っていたため、俺は何も考えずに前を進んでいたが、音がしたから振り返って見てみれば、燐那はあろう事か下の湖に落ちていた。
「寒いです。」
「まあ8月とはいえ全身濡れ鼠じゃあ寒いわな。」
そしてそんな燐那の服をどうにかするために服屋にいるわけである。
「しかしお前、今時あんなに綺麗に川に落ちる奴見たこと無いわ。ある意味レア物だろお前。新しい萌キャラですか、そんなのが許されるのは女子だけだぞ。」
美少女限定な、と付け加えて服を選んでいく。燐那の奴はというと、濡れた服で居たくないとのことで、取り敢えず後ろの試着室で適当なのを着ている。
後ろから萌キャラじゃ無いです!という声が聞こえた気もするが、取り敢えず無視しておく。
「反論は聞かねーよ、つか、説得力ねーっつの、いいからとっとと着替えろ。」
そういって服を渡す。燐那に着替えを渡してから時計を見た俺は今日はサボろ、と決めた。
第二話、です!!
時間が開きましたがまあしょうがないってことで(笑)
次は速めに書きたいと思います。