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第肆話 生贄(いけにえ)を神に捧ぐ
うん?
どうしたというのだ…?
村はずれの地蔵尊脇で
年端もいかぬ男の子が泣いておる
これ、少年よ
男の子がその様に泣くでない
何を泣いておる…?
何とな…
その方の大好きな姉御が
今宵の人身御供にと…?
して…
その生贄を捧げる神とは…?
ふむ…
相い分かった
もう泣くではない
拙者にまかせよ
そなた達姉弟はもちろんの事
村にも悪いようにはせぬ
さて…
『斬妖丸』よ
何やら匂うのう
きな臭い妖の匂いが…
ぷんぷんとな
お前も匂うか?
ふむ…
ならば…
これは拙者達
妖狩りの仕事よのう
では、参るとするか
********
おお!
坊主の姉は無事だったか
娘御よ、安心せい!
拙者は其方の弟より頼まれ
救いに参った者なり!
それにしても…
ふっ…
貴様が神だと…?
笑わせてくれおる
村人達を脅し
生贄に差し出させた
年端も行かぬ生娘ばかりを喰らう
不埒千万な妖め
拙者が
この地に来た以上
もう貴様の好きにはさせぬゆえ
覚悟致せ
拙者の愛刀
この魔剣『斬妖丸』が
己が餓えし白刃に
貴様の血を望んでおる
今宵の生贄は…
この地の真の神に
貴様の骸を捧げよう
人喰いの妖よ…
退治てくれん!
いざ、参るっ!
貴様の犠牲となりし者達の
悲しみと怒りを
己が身を以て
思い知れい!




