おじさんはブルベで桃尻
結婚相談所で婚活を始めるにあたって、提出する書類はいくつかある。
卒業証明書、独身証明書、源泉徴収票、本人確認書類などだ。
それを集めている間に、カラーコーディネートなどを行ってくれるオプションの日になった。
相談所に早めに向かったけれど、コーディネーターはすでに着いていて、講義の準備をあいていた。
そのまま自己紹介をしてから、時間を早めて開始した。
まずは座学で軽いアンケートの後、ブルベとイエベについて。
ブルベはブルーベース、イエベはイエローベース。
これだけ聞くと青系と黄色系というイメージだったけど、実際にはブルベは濃い色、イエベは明るい色を含んでいた。
赤でも真紅のような少し暗みのある赤はブルベ、オレンジ味を足したような鮮やかな赤はイエベという風味だ。
どちらも漫画のキャラが「あんたはイエベっしょ〜」「えぇ〜ブルベじゃね〜」みたいなやりとりで使う程度しか知識がないおじさんはミドべやアカベがない事を不思議に思いつつも、無関係だから調べずにいた。
まさかここで意味を知るとは思っていなかった。
そしておじさんに色の濃い薄い別で4色の布を当てたり、チェック柄の格子の隙間が大きい小さいで3種類の布を当てたり、スクエアから丸型のメガネを当てたりと色々した。
その結果、おじさんはブルベだった。
明るい色は全体的にぼんやりとしたイメージを受け、暗目や濃い色だと顔立ちがはっきりする。
これから服を買う時の基準にできるかもしれないと、ブルベおじさんとして自覚した。
ブルベおじさんが爆誕した後は、体型に合わせた服の似合うに合わないについての講義だった。
ガッチリとした四角い体型、逆三角のほっそり体型、その中間の程よい体型。
紐を当てて測った結果、ガッチリ四角い体型に認定された。
さらにお尻の形も見られ、桃型になった。
他には洋梨型などあるらしい。
体型がわかれば自ずと似合う服似合わない服も導き出された。
おじさんはオーバーサイズの服だと、体型がさらにデカくなるため似合わない。
ぴっちりとしたものや、フォーマルよりのものが似合い、ズボンもストレート系がいいとなった。
この辺りから服のことを考えるのが嫌になってきた。
座学を終えると、コーディネーターと一緒に服の買い物。
買いたい部位があればと聞かれたけれど、よくわからないので全身コーディネートで。
予算は2、3万かなということで、そこまで高くない服屋に向かった。
尚、結婚相談所近くの服屋は、シャツ1枚2万という理解できない値段だったため早々に退散した。
服はコーディネーターのアドバイス通りの物を買い、特に問題なく終了した。
その次はカフェに入ってコーディネーター相手にトークの練習だったけれど、これは半分仕事と意識したら問題なくできた。
相手の話を聞き、膨らませて質問し、時には飲食で間を作る。
相手がコーディネーターということもあって、特に緊張せずできたけれど、本番でどうなるかわからない。
頑張るしかないけれど。