漫才「酒」
二人「はいどーも!」
ボケ「僕酒苦手なんだよね」
ツッコミ「どうした急にカミングアウトして」
ボケ「いやさあ。『さーらりとしたうめぇしゅ~』あるよね」
ツッコミ「歌入りなのはツッコまんけど、あるな」
ボケ「いや。この歌さあ」
ツッコミ「ふんふん」
ボケ「絶対違うよね」
ツッコミ「急にディスりやがった」
ボケ「だって梅酒、さらりとしてなかったよ!」
ツッコミ「そんなことないだろ。だいぶ飲みやすいだろ」
ボケ「僕飲んだとき、アルコールの匂いとアルコールの味しかしなかった上に気分悪くなったよ!」
ツッコミ「飲んだのは本当に梅酒か?」
ボケ「というか『さらり』ってなに?」
ツッコミ「さらりって、舌につくと湿気を帯びていることもなく、さらさらっと喉に流れていく感じだよ」
ボケ「……」
ツッコミ「どうだ?」
ボケ「ああ。要は桜吹雪の空なんだね」
ツッコミ「サライだよ!」
ボケ「確かに青春はサラサラとしているからね」
ツッコミ「初めて聞いたぞ」
ボケ「でも中には腹黒い友達もいたよね」
ツッコミ「細魚だよ!」
ボケ「途中まで身近すぎて気がつかなかったんだよ」
ツッコミ「目にサラミだよ!」
ボケ「そしたらテレビから出てきて」
ツッコミ「貞子かよ!」
ボケ「そんでさらりと畳の上に着地したんだよ」
ツッコミ「はらりじゃないのか」
ボケ「納得したよ!」
ツッコミ「俺は納得できねえ!」
ボケ「まあまあ。世の中得意不得意あるから」
ツッコミ「なんで、なだめられているんだよ!」
ボケ「だって僕は酒飲めないけど君は飲めるでしょ」
ツッコミ「おお。っていやいや。話変わってるぞ」
ボケ「それに僕酸っぱいの苦手やし」
ツッコミ「急に話変わるけど、梅干しとかか?」
ボケ「違うよ『夢ならばどれほどよかったでしょう~』だよ」
ツッコミ「普通に『Lemon』と言えよ!」
ボケ「じゃあ。積み上げた本の上に乗せるもの?」
ツッコミ「小説の『檸檬』だよ!」
ボケ「ドーはドーナツのドー」
ツッコミ「レーは……。言わねえぞ!」
ボケ「ええー」
ツッコミ「なんだよ!」
ボケ「そこは、レーは『レモンチューハイ』のレーでしょ」
ツッコミ「酒苦手って言ったよな!?」
ボケ「ミーは『水割り』のミー」
ツッコミ「焼酎か!」
ボケ「ファーは『ファジーネーブル』のファー」
ツッコミ「リキュールカクテルだよ!」
ボケ「ソーは『空と海』~」
ツッコミ「高知県のお酒だよ!」
ボケ「ラーは『ラスティ・ネイル』のラー」
ツッコミ「それお酒だったの?」
ボケ「シーは『死神』のシー」
ツッコミ「怖いけどそれも酒だよ!」
ボケ「さあ。『魔王』飲みましょ! くー。うめえ!」
ツッコミ「どこが苦手なんだよ! もういいよ!」
二人「どうもありがとうございました!」
どうもありがとうございました!