~第十七節 設定集~
登場人物・登場物の紹介
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清水 愛希、尾上 風香、佐々木 藍
公立白代高校 3年3組 左から身長166cm、163cm、168cmとあまり変わり映えの無い身長差の3人。
勇達の戦いの事は知らないまでも彼等を間接的にサポートする様にと福留から伝えられ、彼等を外側から見守る。
茶奈の親友として、彼女が退学した後も時折会って遊ぶなどの交流を深めている。
茶奈を通して知り合ったあずーとも一応友達ではあるが……愛希とはウマが合わない事が多く、衝突しがち。
話し方からギャル系であるのだが……現在愛希は法学関係の学校に進学する為に必死に勉強中、風香と藍はマイペースで彼女を横から応援する。
愛希は勇に気があるが、最近会えていないので停滞気味。
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小嶋 由子
第99代内閣総理大臣で自由民政党の現総裁。
政財界にて数少ない実力派の女性議員で福留の息の掛からない人物。
強硬派とも言われ、様々な政策に関して積極的に取り組み国民からの支持も厚い。
日本史上初の女性総理であり、女性からの指示も厚く、堂々と前向きに行動を行う姿から「女帝」とも囁かれている。
しかし前総理である鷹峰氏とは折り合いが悪く、彼が設立した魔特隊の事が気に入らない様子。
それは彼が作ったからではなく、彼が作ったにしては余りにも息が掛かりすぎているから、である。
個人的な感情では無く、国家予算の多大な使用目的としては不透明さを残す事にも成り兼ねず、彼等の存在がいずれ災難として自分の身に降りかかるのを恐れているからである。
そう思われる程に魔特隊は浮いた存在であるという事は紛れもない事実ではある。
だからこその秘密組織ではあるが。
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フェノーダラ王国
二年前、世界がフララジカを始めたその日にやって来た『あちら側』の国。
リジーシアの様に大きな形ではやってきておらず、王宮の部分だけが転移してきた形であった。
領主であるフェノーダラ王、娘のエウリィ、その他多くの兵士達が共に転移し、魔剣使いとなったばかりの勇達と手を取り合い彼を助け、また助けられたりもした。
娘のエウリィは年頃の少女ともあり勇の心の色に惹かれ彼に対し積極的に好意をぶつけ、勇もまた彼女の好意を受け徐々に打ち解けていった。
だが一年前……突如現れた獅堂の策略に掛かり国中の人間もろとも焼かれ滅びる事となる。
その姿を見届けてしまった勇の心にはいまだ深い傷が残っていた。
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アラクラルフ
剣聖が所持している魔剣であり、二本の内の一本を勇が現在借り受けている。
全長おおよそ1.5メートル、刃が中華包丁の様に太く長く、先端の峰側が鋭く突き出ているのが特徴。
古代30種の1組(二対1組)であり、中心に29モンズの楕円形の命力珠が付いている。
それら古代魔剣特有の恩恵である付与強化があり、こちらは「命力流動性向上」「命力分化向上」となっている。
命力流動性向上は、命力を使用しての現象操作(空力、熱力など)の操作効率が上がり、少ない命力で大きな力を引き起こす事が可能となり、これによって剣聖の「二天剣塵」や勇の「裂空刃閃」(リジーシア戦で使用の技名)を行う為の補助的役割を担っている。
命力分化向上は、二本の魔剣を使う事でお互いに供給される命力量を増幅させる事が出来る。
ちなみに命力分化はあくまで魔剣の特性であり、自身で習得する事は出来ない模様。
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ウサギ型のリュック
茶奈のお気に入りのバッグ。現在3代目。
彼女の背中にすっぽりと隠れる程度の大きさしかなく、小物が入る程度。
下着程度なら詰めて入る為、大きな荷物が必要無ければこの程度で十分な模様。
ウサギの手足を象った肩ベルトは背負った当人の腕を掴む様に描かれており、バッグはウサギの顔が描かれている。
そこから飾りとして本体の大きさ程の長さを持つ耳が伸び、自由自在に動かす事が可能。
オーダーメイドで作られており、リュックそのものは割と高い値段で取引されている。
1代目は初期型で現在プレミアがついているが、茶奈はそれを普通に使い潰していた。
デザインが単純で、肩ベルトの継ぎ目に耳が抱き停めされていたが、その場合だと「リュックの口を開けると脳ミソをまさぐる様に見えて気持ち悪い」という意見がありモデルチェンジした経緯がある。
2代目は上記デザインを克服したバージョン3.0を購入するも、半年前に戦闘時に背負っていた為彼女が思わずブッパした攻撃時に巻き込まれて吹き飛び消滅した。(物語では語られていない)
3代目はバージョン6.0。間にも色々と試行錯誤した様で初期から比べると可愛さが格段に上昇しているが、反面「以前のシュールさが失われた」と人気は落としている。
茶奈は全てを通してデザインが好きだった為、連続購入し続け現在に至る。
ちなみに保存用でバージョン4.0も所持している。
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ケイズホーム
正式名称は『K's HOMES』。
全国展開されているホームセンターでありとあらゆる雑貨が取り扱われている。
日用品も多く安く取り扱われており、地域制に密着した形から多くの客が入り混じる。
日曜大工用の汎用道具が多く取り扱われている為、軽く工具類を購入したい人は大体ここに来る。
近頃は小型店舗だけでなくショッピングモールに近い体裁を持った大型店舗が増え、経営は好調の模様。
ジョゾウはたまたまここに訪れただけであり、実際はどこでもよかったと後に語っていた。
ちなみにその時に買ったのが安眠マスク。
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安眠マスク
ジョゾウがケイズホームで購入した、言わずとも知れた目に掛けるマスク。
表面に見開いたコミック調の目が描かれているのが特徴。ちなみに500円ほど。
頭の小さい彼が掛けるには多少大きいのか、彼が掛けると絵柄が外寄り目に見えて結構気持ちが悪い。
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インストグラム
正式名称は『Instorgram』。
SNSの一つで専ら写真投稿等で賑わいを見せる。
中でも「インストリアル映え」と呼称される様な風景画等が人気であり、そういった画像を求める為に過激な行動を取る者も少なくない程。
今やRAIN等の人気SNSと同等の勢力を有し、ファン同士での冷戦が起こる事も有るほど。
ジョゾウが現在これにハマっており、空撮等を行う彼の特殊な写真が現在ひそかなブームに成っている事は魔特隊の者達は福留を除きまだ誰も知らない。
彼の代表的な作品は「拙僧ハト、現在滑空中に御座る」。
つい最近の作品である。
ちなみにこれはジョゾウの故郷であるカラクラの里の仲間達の一部も見ている模様。
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満足太郎
全国チェーンの食べ放題店。勇達が住む街のショッピングモールのある通りからそれなりに東に進んだ先にあるお店。
焼肉をメインとしているが、出来合い料理(もつ煮、たこ焼き、フライドポテト、チャーハン、からあげ、などなど)、寿司(マグロ、サーモン、イカ、タコ、エビなどの標準的なメニュー)、スィーツ(ケーキ、シュークリーム、自作のワッフル、綿あめ、ソフトクリーム、アイスクリーム)、他にも自分で茹でるタイプのラーメン、そば、うどん等が存在する。
リーズナブルな金額設定であり、それでいてその値段にしては割と美味しく頂けることから家族連れでの来訪が多い。また席が多く大型の机が有る事から、団体客の集客にも力を入れている模様。(観光客、部活・サークルの打ち上げなど)
藤咲一家もそれなりに利用しており、茶奈が加わった事でその存在がブラックリスト化されている。
勿論問題を起こした人としてではなく、安全故の危険人物としてである。
彼女は基本、焼肉は食べない。何故なら待つ必要があるからだ。
彼女は基本ノンストップで食べる事を主としており、待機時間があるとストレスになるのだと言う。
その為、彼女が選ぶのは基本出来合い料理系。彼女がやって来ると一瞬で出来合い料理が消え去るので調理場がその対応でごった返す事から「地獄を呼ぶ少女」と厨房裏で呼ばれ恐れられている。
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ホビーショップ南陽堂
勇達が住む街にあるショッピングモール3Fに構える大型ホビーショップ店舗。
大概の最新玩具はほぼほぼ取り揃えられており、それに関するグッズ、工作道具も完備。
その事から、周辺に住むオタク・マニアは元より、近隣の街からここにやってくる者も少なくない。
また、予約制を布いておらず、新作等が出た暁には早めに訪れれば予約無しで買える事も多々あり救世主と呼ばれる事もある。
最近はゲーム類に押され停滞していたが、フィギュア売り上げに押し上げられそれなりに儲かっている模様。
このホビーショップ、実はこの店そのものがブランドであり、自社出展フィギュアを多く取り扱っている。その為同ブランド品が欲しいときはここで予約するとそれ用の特典等が付いてくるなどサービスは大きい。
心輝もここの常連の様なモノ。
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1/100スケール リアリングフルパッケージモデル・ダイジェンディー
作中作「浪漫機甲ダイジェンディ―」主人公ギュー・ジェインが搭乗する独立稼働動力基「ダイジェンディ―」の1/100モデルキット。
プラモデル事業No.1とされる株式会社「バンザイ」が作り上げたクロスオーバー企画のプラモデルキットで、1/100と侮るなかれ……作中機の設定は34メートルを誇り、キット化したサイズはおおよそ人の膝下に達するサイズ。
しかも内蔵フレーム及び装甲機構、コックピット再現から全13話に至るまでの全武装、スタンド、主人公ギューと同乗するヒロインアラルタの小型フィギュアが付く。
軽い設定資料集と、箱内面には機体設定をびっちりと描いた印刷が施されている。
完全にこれを企画した奴はダイジェンディ―のコアなファンだと言い切れる商品。
ただしお値段も相当で17980円。ファンが必ず買う事を予期した強気の価格。
それもその筈、今までにキット化されたダイジェンディ―はいずれも「とりあえず作りました」感を否めない作りであり、ファン達にとっては満足いくものでは無かったのだ。
そもそも漫画でしか存在しないこの作品がそこまでクローズアップされる事自体が稀なのだが……今回の企画でバンザイの株価が上がり、潤ったのはここだけのお話。
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リジーシア領国
ヨーロッパと中東に挟まれた国トルコのブルサ(Bursa)とカラジャベイ(Karacabey)の間にあるウルバト湖付近が変容し転移してきた『あちら側』の国。
これは各国とも共通である様だが、幾重にも重ね作られてきた大きな壁に囲まれ領地を驚異から守る作りを有している。
元々は陸地を覆う様に壁が建っていたのだが、転移後ウルバト湖を巻き込み転移した事で壁の半分が湖に沈んでいる。
それでもなお外界と関係を持とうと思わなかった彼等の閉鎖性が今回の問題を生んだともいえるだろう。
勇達の感性にヒットしたのは偶然ではあるが……彼等のそこまでの娯楽に向けた体制は何を意図したものなのかは計り難い。
この国はそんな国柄もあって所属魔剣使いが存在せず長い間苦境に立たされてきた。
自業自得ではあるのだが……それでも彼等の生きる為のバイタリティだけは目を見張るだろう。
もう少しそのバイタリティを直面的に出せればもっと楽に生きられるのだが。
トルコ政府との共存を決めた彼等は今後作中に登場する事は無いだろう。
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