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時き継幻想フララジカ 第二部 『乱界編』  作者: ひなうさ
第十六節 「銀乙女強襲 世界の真実 長き道に惚けて」
60/329

~魔特隊杯 ファイナルラップ~

 ファイナルラップ、各者が次々と突入してまいります。

 それを見送る観客席のギャラリー、圧倒的なスピードで駆け抜ける選手達を前に大賑わいを見せております。




「えぇ~……ナニコレ……」




 一人不満そうな顔付きのラクアンツェさん、初めてのレース観戦にカルチャーショックを隠せない模様。

 ギャラリーとして彼等を応援するのは藤咲夫妻、園部夫妻、相沢母、非戦闘員のカプロ君、本部事務所勤務の作業員の方々、本日オフのお世話になった自衛隊の皆さま、前本部でお世話になった医療班の方々、ボノゴ族の代表使節団等、多くの方々がいらっしゃっております。




「勇君頑張れー!!」

「皆ファイトッスよー!!」




 多くの声援に囲まれ先頭集団、最初のカーブへ突入!!



 ムッ!!



 おっと、心輝選手バランスを崩したー!?



 やはり本気で走り続けると、この辺りで体力的にきつくなってくるのでしょうねぇ。



 やはりスタミナの低さが露呈か心輝選手、しかしなんとかコーナーを曲がり切るも……マヴォ選手に追い付かれてしまったーーー!!




「フファファ心輝ィ、このまま取らせてもらうぞッ!!」

「へ、へへ……やらせるもんかっての!!」




バオゥン!!




 おっと再加速!!

 心輝選手、グワイヴを使い再びマヴォ選手と僅かに距離を取る!!




「私を忘れては困るわッ!!」




 こ、これはァーーーーー!?



 なんと、レンネィ殿がっ!?



 跳んだァーーーーーー!!

 跳びました、レンネィ選手、二人を飛び越え一気に首位へ!!



 シャラルワールの特性を利用して爆発的な速度を得たのでしょう、さすがはレンネィさん。

 あれなら命力の大きな消費も無く速度を出せるという訳ですか……!!




「ッキショォ!! やらせるかァ!!」

「ウオオ!! 負けられるかッ!!」




 二人も負けておりません、ヘアピンコースに差し掛かり3選手、負けず劣らずの攻防!!

 S字カーブを蹴り、コースをジグザグに跳ねながら進んでおります、そして大きなカーブ、そこから一気にダウンアップストレートが待っているー!!




「クゥオオオオ!!」

「やっらせねぇーーーー!!」




ボォンッ!!




 なっ!?



 これはァー!?



 心輝君……君は……!!



 心輝選手、ガス欠だァーーーー!!

 曲がり切れない、曲がり切れずカーブの壁に激突ー!!

 これは大丈夫かーッ!?



 手を振っている模様、平気であろう。



 しかしこれは痛い、ここへ来て心輝選手まさかのガス欠、後続に抜かれ順位を落としました。

 しかしデッドヒートは続いておりますレンネィ選手とマヴォ選手の二人の……こっ、これはッ!?



 き、きたッ!!

 きましたよぉ~~~~ッホッホッホッ!!



 おおお……ッ!?



 アージ選手と勇選手が一気に登って来たァーーーー!!

 コースの特性を学習し、タイミングを計っていたのでしょう!!

 二人の手練れが一気に詰めてきたァーーーー!!

 あっという間に先頭に追い付きました!!




「なっ、バカなッ!?」

「ゲェッ!?」

「ウオォーーーーーーッ!!」

「カァーーーーーーッ!!」




 なんというプレッシャー、なんという勢い、先頭に走る二人の選手を圧倒します!!



 〝あっぷすとれぃと〟を越え申したぞ!!



 最後のストレート……この直線が最後の戦い!!

 最終コーナーを越え、4人の戦士が今、己の意地と誇りを賭けて、今やってきたァーーーー!!



 並んでいますよぉーーー!!

 これは完全なる地力の戦いですっ!!



 か、勝つのは誰ぞッ!?



 最後の瞬間を迎える為に今、4人の戦士が走ってまいりました!!




「……やらせないッ……!!」




 ハッ……あ、あれは……まさか!!



 な、なんと……!?



 あぁ、なんて事でしょうか……!?






 茶奈選手だぁーーーーーーーー!!

 趣旨を把握していない茶奈選手、先頭集団に突っ込んできたー!!

 音速で、茶奈選手突っ込んできたァーーーー!!!!




―――……ッドバォォォォォォオーーーーーンッッ!!!






 なんという、なんという爆風、なんというイレギュラー!!

 茶奈選手、先頭集団の選手達を吹き飛ばし今、ゴォーーーーーールッ!!!!






 こ、こういう場合はどうなるんでしょうか……。



 茶奈選手は既に失格の為、カウントされません、ついでに言うと一週目なのでゴールではありません。



 勢いとは大事であろうからな、〝ごぅる〟の掛け声は必然であったといえよう。



 さて、ゴール手前で倒れる先頭集団を尻目に、アンディ、ナターシャ選手が堂々のワンツーゴールイン。

 続いて遅れてやってきました園部亜月選手、ちゃんと走ってまいりました、三着でゴールイン。

 園部心輝選手がその後に続き四着でゴールイン、打倒アージ選手の念願が叶いました。



 もう何でもありで御座るな。




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