表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/67

プロローグ 夢2

プロット出来上がらず。見切り発車で第二章開始です。

 魔王ユーシアは夢を見ていた。古い古い記憶かもしれなかった。

 五人の子供たちだけで『庭』を作っていた。


 子供たちが世話をすることで『庭』はすくすくと成長していった。

 『庭』の成長につれて、子供たちも大きくなった。



 15歳ぐらいになった美少女が金髪を揺らしながら言う。

「だいぶ完成に近付いたわよね」


 茶髪の少年や青髪の少女が頷く。

「頑張ったよ」「とっても嬉しいわ」

「やりとげたって感じがするよね」



 そんなやりとりを痩身の少年ユーシアが見ていた。

「……よかったね。楽しそうで」

「ええ、とっても楽しかったわ!」

 金髪の美少女は屈託無く笑いかけた。


 赤い髪をした少女が言う。

「でも、完成したらどうするの?」 

「そうねぇ~」

 金髪の美少女が顎に指を当てて可愛らしく悩む。



 ユーシアがぼそっと呟いた。

「そしたら、ぼくも触っていい?」


「それはダメ! また一からやり直しになっちゃうじゃない!」

 金髪を乱して叫んだ。


 別の子が尋ねる。

「じゃあ、どうするのさ」



「うん、こうしましょう! また新しい『庭』を作りに行きましょ!」

「わあ!」「それいいな!」「楽しみだわ」


 ユーシアは慌てて尋ねる。

「ちょ、ちょっと待ってよ。また新しく作るって、そしたらボクはまた見てるだけなの?」


「当然よ! ユーシアは何もしないのが仕事なんだから! 次も、次の次も、次の次の次も、ずっと見守っててねっ!」


「そんな……っ!」

「そんな、て言われても。あなたが触ったら『庭』がぼろぼろになっちゃうもの。いーい? 闇はいるだけで意味があるの。闇はいるだけで充分なの」

「そうだよ」「それが君の仕事なんだから」「楽しくやろうよ」



 ユーシアは俯いて呟く。

「なんだよ、それ……」

 握り締めた拳が震えていた。


 でも、他の子供たちは誰も気付かなかった。

次話もすぐ更新します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レッドライジングブックス様より7月22日に発売します!
こちらが表紙になります↓
旧魔王VS.異世界魔王! 世界のすべては我輩のものだ!
書籍の情報はクリック!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ