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眞王様街に着く。

更新遅く申し訳ありません。

いつも読んで頂きありがとうございます。

異世界に来てから10日程たった頃、漸く妖精猫ケット・シーの領土へとたどり着いた。

俺が異世界に来てから最初に学んだ事は食べられる雑草と食べられない雑草の見分けかたについてだった。

俺はこう見えてこの異世界では魔王って呼ばれているんだぜ。なのに雑草を食べて空腹を凌いでます。

あれ?おかしいな?眼から涙が溢れてきたよ?

おかーさーんっ!おとーさーんっ!

俺は心の中で叫ばずにはいられなかった。


「魔王様!妖精猫様の街が見えて来ましたよ。」


先頭を歩いていたホブゴブリンのタロウから報告を受ける。


「はあぁぁ~漸く着いたか~やっとまともな飯にありつけるな。これまではずっと雑草のフルコースばかりだったからな!お陰で雑草料理のレパートリーが増えたんじゃないか?」


そうなのだ。此処までに着くまでの間ずーっと雑草料理を食べ続けていたのだ。

雑草の炒め物、スープ、おひたし等々。

うっ!思い出すだけで青臭さで吐き気が。。。


と、兎に角今は雑草の事は忘れてケット・シーの街へと入ろう。


街へと入ると俺は改めて自分が異世界へと来たのだと再認識した。


街の中は獣人だらけで、まるで何処かの○○ランドの様な夢の国の住人ばかりだった。

まぁ住人の大半は猫科の住人だけど。

それでも人間の姿形にそっくりなキャットピープルと呼ばれる人々?猫人?も大勢いる。


「流石に凄いな。こうして見ると皆着ぐるみや特殊メイクじゃなくて全部本物何だよな・・・。」


「なぁにを呆けた事を言っておるのじゃ?主様は?全部正真正銘本物で皆生きておるぞよ。」


「そ、そんな事位分かってるよ!ただ流石に見慣れていないから感心してただけだよ!」


街の入口でリリムとそんな会話をしていると、俺達気付いた一人のキャットピープルの男性?雄?まぁどっちでも良いや。男性が俺達に話掛けてきた。


「おや?この街に貴方達の様な方々は珍しいですね。どうも始めまして。ようこそいらっしゃいました。妖精猫様の街【マタタビ】へようこそ!」


「ご丁寧にどうも。俺達はその妖精猫に用があるんだが、出来れば何処にいるか教えて欲しいんだが?」


「妖精猫様にですか?面会のご予約はなさっていますか?あの方は大変お忙しい方で事前に面会のご予約を為さらないとお会いする事は難しいですよ?」


「えっ!?マジっ!?予約いんの?」


「え、えぇ。そうですが。」


キャットピープルの男性は何言ってるのこいつは?って顔している。


知らねーし。お前らの猫人ルールなんて。

俺は10日前にこの世界に飛ばされたばっかだし異世界常識なんて知らねーよ。


あぁでも普通は別の会社の役員に会う際は事前に連絡してアポは取るわな。確かに。ってここでもそんな面倒な事しないといけないのかよっ!


俺はそんな事を考えながら頭を抱えていた。

それを見越してかは分からないがリリムは俺の前に出てキャットピープルの男性に告げた。


「ケット・シーにリリムが来たと伝えろ。それで話が通る筈じゃ。」


「リリム様!?こ、これは大変失礼しました!今すぐに妖精猫様に伝えて参ります!」


そう言うとキャットピープルの男性は焦って何処かへ行ってしまった。


俺はその様子を見ながらポカーンとしていた。


「主様?何をそんなにだらしのない口を開けておるのじゃ?」


「いや、お前って今更だけど、凄い奴なんだな。感心したわ俺。」


「何を今更。妾はこれでも領主なんぞえ?まぁ。主様はこれで妾に1つ貸しが出来たという事じゃ。感謝の証に妾に『リリムちゃんありがとう!大好き』と言うのじゃ!」


「誰が言うかっ!つーか感心して損したわ!俺のお前に対するほんの少しの尊敬の念を抱いた事を返してくれ!寧ろこれで貸し借りゼロだな。」


「それは詐欺なのじゃ!!!」


二人のやり取りを見てゴブリン達だけでなく周りの猫人達も苦笑いをしていたのは言うまでもない。









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