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戸惑い 32
時間はあっという間に過ぎて、他の社員達は帰り始めた
「アキ、これからアキラに逢って来るね」
ゆいが不安そうな顔をしていた
『うん、落ち着いて話するんだよ』
「分かった、後で連絡入れるから」
そう言って、ゆいはオフィスを出て行った。
アキはと言うと…
今日も残業だった…
パソコンとにらめっこしているアキ。
「お疲れ様です
随分怖い顔してますね」
アキは課長の言葉で我に返った。
『えっ!あっ課長!
お疲れ様です』
アキは慌てていた。
「今日も残業ですか
星川さんは僕以上に仕事人間なのかも知れないですね…」
課長は笑っていた。
アキは心の中で呟いていた。
"これだけ仕事させてるのは誰なのよ…"と…。