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戸惑い 27
「アキ、おはよう」
ゆいの元気な声がした
『ゆい、おはよう
何か元気だよねぇー』
ゆいはニッコリと笑って言った。
「うん、実はね…
今日アキラに逢うんだ
今まで色々考えたんだけど、もうクヨクヨするの止めようって決めたんだ」
やはり、ゆいの立ち直りは驚異的に早い!
訳がない。
『そっかぁー
随分、立ち直りが早かったね』
とサラッと言ったアキ。
「まぁーねっ
男はアキラだけじゃないし、私には仕事があるからさっ」
アキは分かっていた…
ゆいがわざと明るく振る舞っている事を…
こんなに早く立ち直る訳がない…
でも、気づかない振りをしよう…
それが、ゆいのに対する優しさだと思うから…