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戸惑い 3
料理を注文して、アキが話始める
『アキラ、ゆいの事なんだけど…
好きな人が出来たって嘘だよね…』
アキは嘘だと言ってくれる事を期待した。
アキラは考え込んでいる様で、少し間が空いていた。
「アキ、実は俺…」
アキラがそう言った時に料理が運ばれて来た
アキラは言葉を止めた。
テーブルに料理が並べられている間、二人は何も話さず、店員が頭を下げて去って行く。
アキラはうつむいたまま、なかなか話そうとはしない。
アキが思い切って話し掛ける。
『アキラ、何があったのか話して』
アキラはゆっくり顔を上げて、アキの顔を見た。
「そうだな、アキにはちゃんと話さないとな。
実は俺、ゆいの事を裏切っちまったんだ」
アキの心臓が大きな鼓動を打った。
『裏切った!?
どうゆう事なの?アキラ』
アキラは窓の外を見ていた…
アキが見たことのない、アキラの寂しそうな顔だった…