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年下の上司 6
京田の慌てぶりに、アキは思わず笑ってしまう
『知ってますよ、先輩
私達より年下でやり手みたいですけどね』
「何で年下の上司なんだよ…
まったくやんなっちまうぜ」
年下の上司だとやりにくいのは、どうやらアキだけではなさそうだ。
アキはそのまま席に着いた。
「星川おはよう
朝から悪いが、この書類を夕方までにチェックして、手直し頼むよ」
そう言ってアキに書類を渡したのは、企画部主任の古田 雅裕だった。
『はい、分かりました
夕方までにやっておきます』
古田はそのまま席に戻った
アキはあずかった書類に目を通す
書類の中に一枚のメモが…