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視線 10
桜田は去って行くアキを見つめていた。
「俺は一体何を考えてたんだ…」
桜田は自分を責めていた
何度も…、何度も…
アキはゆいの部屋へと向かっていた。
はやる気持ちを抑えながら、アキはゆいのマンションに着いた。
部屋のチャイムを鳴らす
ゆっくりとドアが開き、ゆいが驚いた顔をしていた。
「アキ…、どうしたの!
今日、打ち合わせじゃなかったの!」
アキはニッコリと笑った
『打ち合わせが中止になったから飛んで来たよ
ゆいが一人で寂しいって泣いてるんじゃないかと思ったからさっ』
「アキー!!」
ゆいはアキに抱きつき、声を上げて泣いた。
アキはゆいの頭を撫でていた。