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視線 4
何だか不思議な感覚だった…
『意外ですね
課長はビールよりもワインって感じですから』
「そうですか
僕はワインよりも、焼鳥食べながらビールを呑む方が好きなんです」
そう言って、課長は顔をくしゃくしゃにして笑った。
ビールがきて、二人は乾杯をする。
「お疲れ様でした
僕のイメージって、たぶん冷たいとか、頼りないって感じなんでしょうね?」
やはり、人の目は気になるらしい…
二十五歳で課長ともなれば、色々と言う人も多い…。
仕事をしている時の課長は、冷たいと言うより、近づきにくいと言う感じはある
女子社員が寄って来ても、その顔は崩れない。
だが、どこか温かさを感じてしまう…。