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最後の恋  作者: 雅-miyabi-
視線
40/143

視線 3


アキの顔が、だんだん引きつってくる…




「マスター何言ってんだよ

彼女は星川さん、同じ会社の人だよ

今日は、仕事の打ち合わせなんだよ」



桜田の言葉に、マスターはマジメにがっかりしていた。



「なんだ…、彼女じゃないのか…


相変わらず、仕事ばっかりして出世してるのか

何か寂しいよな」



とマスターが言ったのに、桜田は無視だった。



「星川さんはビールでいいですか」



"打ち合わせなのにビール?"



『えっ… あっ、はい…』



と思いながらも、はいと返事をしてしまったアキ…



「マスター、ビール二つね」



と注文してすぐに桜田はこんな事を言った。




「すいません…

マスターが変な事ばっかり言って。

僕、ここの常連なんですよ。

高校を卒業してからなので、かれこれ七年通ってます」




少年の様なあどけない笑顔を見せる桜田を、アキは可愛いと思ってしまった。




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